CQ誌10月号 RF電流計
アマチュア無線は高周波電流とはお友達で、送信しなきゃただのSWLになっちゃいます。でも、この電波ってヤツは目に見えないのでとても扱いにくい。
変なところに電波が乗って、悪さをすることもしばしば。まぁ、近隣からみると「調子が悪いのはアノせい」ってことになりがちです。それも「当たっていたり」「大ハズレ」だったりするわけで・・・。
そこで電波を出す側としては「万全を期す」とうことになります。
不要な電線に流れるRF電流を計測することで、対策の有効性を検証できるのは大変重要です。CQ誌10月号で紹介されているRF電流計は、昨年の8月号で初めて紹介され、僕も直ぐに入手して使っていますが、まさに闇夜に懐中電灯を手に入れたような、とても便利な計測器です。
クランプ式の検出部は、同軸や電源コードにパチンと挟み、デジタルテスターの電圧を読み取れば「数値化」したデータが得られます。
したがって、行った対策の効果が「数字」で掴むことができ、コレとアレではどっちが有効なのか?という比較も簡単にできます。あ、コッチの効き目はアッチの半分・・・とか。
例えば流行りのコモンモードフィルターですが、市販品はおしなべて高価です。最初は大枚はたいて市販品を購入しましたが、簡単に入手できるパッチンコアを使って自作したフィルターと市販品の性能比較なんかもできちゃうわけです。
市販品はハイパワー仕様が多いのですが、僕の場合200Wで十分ですから耐圧を上げるよりもアイソレーションが取れるフィルターが欲しいわけです。でも、自作品がどれ程のものか効果が定量的にわかりませんでした。
RF電流計を入手してからは、自作品を数字で評価できるようになり、市販品との性能差も一目瞭然。今ではコモンモードフィルターは殆ど自作するようになりました。
同軸もRF電流が高い部位がありますので、そうゆうところにパッチンコアを挟むだけで、RF電流が半分とか30%程度減衰するのが良く判り、効果的に対策が行えるようになります。
先日も3.5メガでテレホンIが発生し、ローバンドアンテナに繋いだ同軸を最初に疑ったのですが、このRF電流計でV/U用の同軸に非常に高いRF電流が発生しているのを見つけ、V/Uの同軸をコアで対策し、問題ないレベルまで追い込むことができました。結局ローバンドアンテナに接続した同軸には何もしていません。
手辺り次第にやるのと、アタリを付けてやるのでは全然ちがいます。
最近はアンテナアナライザーが無線家必携の計測器の一つになりつつありますが、このRF電流計も非常に重宝する計測器です。
ぜひ、入手されることをお勧めします。
最後に今月号で創刊700号を迎えたCQ hamradio誌に感謝致します。僕を30年の長きにわたり楽しめる趣味の世界を案内してくたれたのがCQ誌でした。できれば1000号記念号までは講読したいと思っています。
これからも宜しくお願いします。
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コメント
RF電流計のご紹介ありがとうございました。わたしも使ってみましたが便利ですね。
続編がCQ ham radio 11月号,そして開発した山村さんによる「開発経緯と最新情報」がHAM Journal近号にて掲載される予定です。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: JA1YCQ | 2004年10月14日 (木曜日) 14時27分