FT-817 小型マイク完成
FT-817には標準マイクとしてMH-31が付属しています。音質も悪くありませんし、適度な手に馴染むサイズと重量で使いやすいのですが、FT-817本体と比較してサイズ・重量がアンバランスです。
使い勝手を多少犠牲にしても、もう少し小型で軽いマイクが欲しいと思って試作しましたが、音質も今一つですし、モジュラープラグもつぎはぎで見てくれも悪いものになってしまいました。やはり「スマートな小型マイク」が欲しいと思い、再チャレンジすることにしました。
小型マイク第二弾の開発方針は「みてくれ重視」「小型・軽量」「音質はソコソコ」です。みてくれのためにはケースやカールコードが必要なので、格安($16)MFJのハンディ用スピーカーマイクMFJ-295を購入して改造することにしました。
右側が純正のMH-31、左側の小さいのがMFJ-295改FT-817用マイクです。
マイク本体やカールコードが既製品のため、MFJ-295のマークが無ければ純正と勘違いされる出来映え(と自画自賛)でしょう。
MFJ-295のカールコードは4線(シールド+3芯)なので、GND/PTT/MIC/+5Vに割り振りました。
モジュラープラグは電器店で10コ入りを購入。モジュラープラグの圧着専用工具は4kもするので手持ちの圧着ペンチとマイナスドライバーで圧着しました。カールコードの固定の強度が少し心配だったので、圧着後接着剤で補強しました。
カールコードをモジュラープラグの狙った所に差し込むのに苦労しましたが、何とか差し込めました。
次に根元の部分を圧着ペンチで固定して、次にモジュラープラグの先の金属のコンタクト部分にマイナスドライバーを当てて押し込んで各線の先端と圧着。ドライバーの先が滑らないように注意しながら作業する必要があります。
マイク本体は、MFJ-295の内部基盤からPTTスイッチとコンデンサーマイクと外部スピーカー用のミニジャックを残して、他の部品を外し、スピーカーも外しました。
内蔵のコンデンサーマイクをそのまま使って、ミズホのマイクコンプレッサーを内蔵させることにしました。
ミズホのマイクコンプレッサー基盤は、そのままだと入りませんので、マイクのスピーカー固定用のフチの不要な部分をニッパで切断、マイクコンプレッサーの基盤も少しカットして納まるように加工しました。
黒はGND、白はPTT、黄はMIC、赤は+5Vです。元の基盤とパターンを流用して接続箇所を変えて使っています。
緑の基盤の奥に見えるのがミズホのマイクコンプレッサー基盤です。下部の外部スピーカージャックの使い道を考えましたが、外部PTTしか思いつきませんので、今回は未使用です。
本当はイヤホンジャックになると良いのですけど、ヤエスはマイクコネクターにオーディオ信号が出力されていませんからね。
完成してから早速テストしてみましたが、音質的にはケースを開けた状態では純正のマイクを上回る感じでFBなんですが、ケースを閉めると・・・・う~む。
今回はスピーカー用の穴を塞いでいませんので、どうもマイクの筐体の中で変に音が反響して高音部分を打ち消しているような感じなんです。
フタして綿でも詰めると良いかもしれませんマイクエレメントやコンプレッサーは問題ないので、マイクの位置やスピーカー用の穴を調整する必要がありそうです。
マイクコンプレッサーのゲインが高く殆ど最小ゲインで十分、というよりゲインありすぎで調整がクリチカルでした。
同じように製作される場合は、電圧を下げて+3V程度にして、更にトランジスタのエミッタとアース間に10Ωを入れた方が良いでしょう。
ハンドマイクは口に近づけて使いますし、感度が高すぎると回りの音を拾ってしまうので、感度が低いマイクエレメントの方がいいんじゃないかなぁ~。
ということで、ものは試しにHeilのマイクエレメントHC-5を入れてみました。やはり思った通りマイクエレメントの近接効果も少なくて、音質も素直にHC-5の音って感じ。
個人的にはHC-5の音って好きなので、当面はHC-5で使ってみることにしました。QSOのネタにもなりますし。また、小型スイッチで二つのマイクエレメント切換にしてもいいかも。
たま~にアンテナの状況によっては回り込みが発生するようなので、モジュラープラグのところにパッチンコアを入れました。
ちょっと回り道しましたが、持ち運びに便利で外見的にもFBな小型マイクができました。
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