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2006年3月20日 (月曜日)

ダイナミックレンジを広げる

聞きやすい音で送信するために音質以前にダイナミックレンジを広げる必要があります。
ダイナミックレンジが広いと、声の音と音の間の谷(無音部分)が深くなって、メリハリの効いた音になりますし、同じ音質でも良い音に聞こえることが多いようです。
自分のダイナミックレンジ(無線機に入れる音)をアナログ状態で測ってみました。実際にはこの音を48khz 16bitでデジタル化してIC-7800へ入力しています。
signalnoise_af

赤が音声のピーク値で緑が無音状態です。ピークで-25db程度、無音状態が-110db程度ですから85db程度取れていることになるのでしょうか?
機材はアナログとデジタルが半々ですがデジタル化は24bitで行い、可能なかぎりダイナミックレンジを確保するようにしています。

もちろん、このような数値は加工後で、シャック内電気製品の静穏化+エキスパンダー+ノイズゲート+各機材の微妙なレベル設定の組み合わせで実現しています。
暖房だってエアコンやファンヒーターなんて使っちゃだめです。ファン無しのハロゲンヒーターか、デロンギのオイルヒーターに限ります(笑)。

この状態で7800をダミーロードに接続してフルパワーで音声を送信し、同軸切替器経由で756Pro2でモニターすると、音声ピークで59+25dbまで振れますが、無音部分ではSメーターがゼロまで戻ります。
実際のQSOでも、エスキパンダーとノイズゲートを外して送信してみると効いてるのが分かるとのレポートをいただいています。

但し、グラフの状態は音声入力が止まってから1秒後の状態です。ノイズゲートはホールドは40ms  リリースは80db/Secの設定で、以前よりもキツくしてみました。受信側のAGC時定数よりも早く減衰させれば、受信側の聴感上のダイナミックレンジは目一杯取れることになるんじゃないかな?
設定は「相手に気づかせない」ように「自然に聞こえる」ようにしつつ、ダイナミックレンジが広がるように調整するのがポイントだと思います。

また、エスキパンダーやノイズゲートをキツメに効かせる代償として、微妙なニュアンスや声の余韻が消えてしまいます。つまり「デット」な音になってしまいますので、ライブ感を出すためには別の工夫が必要になります。
僕の設定はかなり極端ですが、高感度なコンデンサーマイクだと、このような設定ではマイクの良い所が出てきません。この辺りがダイナミックマイクを使う理由の一つなんです。

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