UB-502改造は大成功
OPA2604を平原綾香でエージングすること130時間。ノンストップなので部屋にはいつも彼女の歌声が流れています。
OPA2604以上に僕の耳のエージングが進んで、3日目あたりから通勤電車の中や駅のホームで、どこからともなく彼女の歌声が聞こえるようになってしまいました。
2604は持ち味が時間と共に出てくるような感じで、エージングは必須ですね。実は交換直後の音質にはちょっと不安を感じたのですけど、持ち味が出るまで24時間程度、安定するのは100時間経過してからのようです。
以下、交換後100時間程度エージングしてから無線機のスピーカー端子から出力した「SSB受信音」をUB-502経由で聞いた感想です。UB-502単体の音質評価でも、無線機の音質評価でもありません。
音質はスピーカーやアンプ、無線機などUB-502の前後の機材の組み合わせや接続する場合のインピーダンス整合の具合でかなり変わります。
今回のオペアンプ交換は「無線機のスピーカー出力をUB-502経由で好みの音へ変える」ことが目的です。もちろん、入れる音(と方法)が違えば、出てくる音も違いますよ。
UB-502オリジナルの状態では、63hz辺りにダイナミックイコライザーが入っているような低域強調に聞こえます。量感がありますが残念ながら解像度や奥行き感も今ひとつで、低域の音は聞き分けにくい状態。
微弱な信号はノイズの中から音声を拾ってあげねばなりません。UB-502でS/Nが悪化するのではなく、外部SP出力時と同じ感覚です。80hzのイコライザーで低域をブーストすると解像度が悪いためボフボフした感じ(雰囲気わかるかな?)になり明瞭度が悪くなります。
2604*3への改造後は、全体的に解像度が上がって密度が濃く奥行きがある音になりました。中~高域が少し強めのようで、オリジナルより低域の量感は弱くなりますが聞き分けはオリジナルより容易です。
無信号状態のノイズはオリジナルよりも角が取れた感じで少しですが耳に優しい音色に変化します。
微弱な信号でも音声が少し浮いて聞こえるので拾いやすくなります。バックグラウンドがホワイトノイズでも上下からカブリがある場合でも同じです。
この声が浮いて聞こえるのは大きなポイントですので、Line outの信号でも同様な方法で確認しましたが、やはり了解度が僅かに向上します。音楽を聴いた時にもボーカルが前に出て来ます。
80hzのイコライザーで低域をブーストすると明瞭度を保ったまま量感がでて、ボフボフしたりしません。
ということで80hzを3db程度ブーストしてみて「うん、これだな」ってことになりました。
2604は無線に使って「も」いい具合に聞こえるという印象を持ちました。改造で低音の表情も良くわかるようになりましたし、声が聴きやすいし、全体として気持ち良い音に一歩近づけた感じです。
他の無線機も接続して聞いてみましたが、出てくる音の印象や特徴は大体同じでした。
また、今回改めて「自分にとっての良い音ってなんだろう?」と考える機会は大変貴重でした。
なんとなく「あ~、やっぱり・・・そういうこと??」みたいな感じでおぼろげながら方向は見えてきたように感じています。これが最大の収穫ですね。
なお、予備の2604もLine2/3 Line4/5のラインアンプ、TAPE in/out部のアンプと無事交換できたことをご報告しておきます。
次はヘッドホンアンプをSIPパッケージの他のオペアンプと交換しようと計画中です(笑)。
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コメント
最近エージングにはXLO Burn-In CDを使ってます.(実際にはWAVへコピーして,PCからデジタル出力させて無限ループで回してますけど.)
買ったばかりのヘッドホンとかには非常に効果的です.
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=1408%5ETESTCD%5E%5E
今はひさびさにART DI/Oをエージング中です.
73 de Kenji JJ1BDX(/3)
投稿: Kenji JJ1BDX | 2006年3月 4日 (土曜日) 23時23分
力武さん
ご紹介ありがとうございます。どっかでエージング用のCD売ってたなぁ~と思っていたところなんです。
今日はKeiko LeeのCD買ってきました。ちょっとJazzでもエージングしようかと思いまして・・・。
改造してから無線より音楽聞いてばっかり・・・です。無線用のPCオーディオシステムでしたが、音楽聞いてもいいのです。無線ばっかり聞いていたので気づきませんでした。
投稿: JI1ANI 福井 | 2006年3月 4日 (土曜日) 23時44分
力武さん
大切なことを忘れていました。
DI/Oのエージングが終わったらぜひ感想を聞かせてくださいね。
熱とか大丈夫ですか?結構熱くなりそうですし、ウォーム具合もとても興味があるんです。
投稿: JI1ANI 福井 | 2006年3月 5日 (日曜日) 02時21分
DI/Oは実は改造済みのものと改造していないものと2台あって,改造していないほうはほとんど電源を入れていないので,この際なんで改造してある方同様エージングすることにしました.現時点では改造していないエージング中のものは音が固い感じがします.もっとも,改造してあるものとはOPampも球も違うので同列には比較できません.まあ,趣味です.
どろどろひゅーひゅーひゅ~~
投稿: Kenji JJ1BDX | 2006年3月 5日 (日曜日) 16時57分
やはり改造されているのですね。DI/Oは色々な方が改造されているようですね。本体より大きな外付け電源とか、ケースから飛び出した電解コンデンサーとか・・・見ていてとても楽しいです。
DI/Oの場合は球とオペアンプの組み合わせですから改造も幅が広そうです。
でも、ハマッてしまうと、買ったのは基盤だけ・・・というのはどの機材も同じオチでしょうか?
投稿: JI1ANI 福井 | 2006年3月 5日 (日曜日) 17時53分
うちのは
●電源ダイオードを11DQ10に変更
●オペアンプをTLE2074ACNに変更
●アナログ出力のコンデンサは撤去
●電源はSTANCOR STA-5790のAC9V 3Aのトランスに変更
●電源のAC9V側に簡単な自作ラインフィルタを装着
…という程度なので,これ以上はいじってません.
投稿: Kenji JJ1BDX | 2006年3月 5日 (日曜日) 20時56分