« マッチング部の製作 その2 | トップページ | マッチング部の製作 その3 »

2006年6月 4日 (日曜日)

ハイバンドだと音が良くなる

JA1BBP局の「気のせい?? アンテナで音が変わる!?」を読んで、ふと、僕も同じように感じていることに気がつきました。特定の局だけではなくて、全体的な傾向として周波数が高くなる程スッキリと聞こえるように感じています。
周波数が低くなると俗に言う「真空管」的な音になり、周波数が高くなるとスッキリ・シャッキリ(まぁ、石的な音?かな?)と聞こえます。

基本的な傾向として・・・という意味ですし、もちろん、設備はアンテナが違うだけ・・・という前提でのお話。送信側での問題ではない・・・とすると受信側の問題です。
ローバンドは大変強力な信号が近くにあってフロントエンドには辛い状況ですし、当然ながら歪み特性も悪くなります。
一方、ハイバンドはビームアンテナを使っているケースが多く、フロントエンドにかかる負荷はローバンド程悪くありません。

このことから、もしかすると、受信側のフロントエンドで発生する歪が原因の一つではないかと推測しています。
3.5メガは夜間3560khzで将軍様の放送が大変強力に聞こえますし、各局の信号も+40db程度で十数局聞こえています。これ、フロントエンドにはとっても辛い状況だと思います。

もう一つは伝搬の問題。
モービル運用したことがある方であれば、周波数によって地上波の伝搬が異なっているのはご承知のことと思います。
周波数が高くなるほど、ビルや建物の影響が大きく、低くなるほど影響が小さくなります。低い周波数では、建物の裏側に電波が回り込んでくるような・・・・・感じです。
反対に高い周波数では、光のような感じで影に入るはガクッと信号が落ちてしまいます。

低い周波数だと回り込んでくる・・・・と仮定すると、基本的に電波は直進するわけですから、回り込む=マルチパス  or 波長が長いので影になる部分が波長の長さに比較して大きくないと完全に影にはならない・・・  ということではないかと思います。
ローバンドでは余程大きなビルじゃないと波長分スッポリと影にはなりませんが、50メガあたりでは簡単に影になってしまいます。

ハイバンドはビームアンテナを使うわけで、マルチパスによる音質悪化については基本的にローバンドよりも有利です。
また、理論的にはわかりませんが、波長が長いと伝搬時に位相が崩れやすいことはPSK31で経験済みです。PSK31は位相変調なので位相が崩れると全くデコードできなくなります。

これらのことを総合すると、アマチュア的には  ローバンドよりもハイバンドの方が音が良いということになるのではないかと思いますし、実際にそのように聞こえます。
特にローバンドと50メガで比較すると音の違いは顕著で、50メガの音を基準にすると、3.5メガの音は真空管のマイクプリで軽くウォームアップしたような音になります。

音に興味を持っている方はご承知のことと思いますが、歪みが増えようが、なにしようが「耳に心地よく」聞こえれば「良い音」であって、歪みがなくても「耳触りが悪く」聞こえれば「悪い音」という価値観でのお話です。
もちろん、歪みが少ない方が良い音に聞こえるケースが多いことは事実ですが、それが全てではないことは、真空管アンプの音を聞いたことがあればご理解いただけると思います。

|

« マッチング部の製作 その2 | トップページ | マッチング部の製作 その3 »

コメント

 もしかすると、サンプリング周波数が違う、というと変ですが、なんとなくイメージとして。
 乗っている搬送波の周波数の高さが変調時、復調時のきめの細かさに影響するのかも・・・。

 違いますねきっと(*^^*ゞ

投稿: JO1KVS | 2006年6月 4日 (日曜日) 19時54分

小出さん
いゃぁ、僕もそれ真面目にあるかなぁ?なんて考えて音声周波数と無線の周波数の比率とか計算しちゃいました。
無いとは思うのですけど、ハッキリわかりません。

投稿: JI1ANI 福井 | 2006年6月 4日 (日曜日) 21時22分

なるほど・・・
それでふと思い出しましたのがテープへの磁気記録の話です。

確かハイバイアスと言うのでしょうか、バイアスの周波数を上げた方が音が良くなるという話を。
関係無いでしょうか・・hi。

投稿: 7M4GLU | 2006年6月 5日 (月曜日) 22時04分

ハイバイアス・・・ありましたねぇ・・。カセットテープなんかでは結構話題になっていました。
世の中には「あるはずがない」ということが「あったり」することがあるわけで、自分としても論理的に??なんですけど、感覚には感じるのです。
単純に「そのような視点で検証した人がいなかった」だけなのかもしれません。

でも、そうであれば、中波放送よりも短波放送の方が同じAMでは音が良い・・・ということになります。
論より証拠・・・ってことで、中波と短波で同じ内容(ソース)の放送ってありましたっけ?
BCL少年時代を思い出すと、北京放送とかが同一ソースの多波放送をしていたように記憶しています。
聴き比べすればいいんですよね。

なんとな~く、電離層が絡んでいるような気がしています。

投稿: JI1ANI 福井 | 2006年6月10日 (土曜日) 01時17分

同一放送、NHKやってるのでしょうか・・。聞いてみたいです。
でも同じでも短波だとどうしてもQSBがありますよね。その辺による音質への影響はどうなのでしょうか。

あとごく仔細に突き詰めると・・同じソースでも機器(送信機とか変調機とか)の違い?も出てきてしまうのかもしれませんですね。

PS;
ところで福井さん。話題と全然関係無いのですが・・。
TS-830VをDSB化しました~。hi。
IFを、8M:6KのAMフィルター、455K:nonフィルター にて。実は本来の目的はDSB化では無いのですが。
いつものようにトラバタつないで6mにDSBで出てみますです。

投稿: 7M4GLU/榛沢 | 2006年6月10日 (土曜日) 02時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ハイバンドだと音が良くなる:

« マッチング部の製作 その2 | トップページ | マッチング部の製作 その3 »