音は動的な特性が命
音の評価は実に難しいものです。以前からどのようにご紹介したら皆さんに理解していただけるのか?を考えていました。
フト思いついたことがあったので試してみると・・・マァマァな結果となりましたので、ご紹介することにします。
マイクからの音声入力は、マイクプリアンプで増幅されてから、エキスパンダー→エキサイター→イコライザー→ノイズゲート→コンプレッサー→エンハンサー→リバーブ→ディエッサー→IC-7800(デジタル入力)となっています。
このトータルシステム全体を通じて、入力レベルの違いで周波数特性がどのように変わっていくのか?が今回のテーマです。
実験はマイクプリアンプをカットして、ライン入力とし、そこへウェーブジェネレーターからピークで0VU相当になるように設定した音源を入れてスィープさせました。
なお、グラフは見やすいように波形の位置を下げてあります。
入力レベルを30db下げた場合
いかがですか?
高音域(無線の)は入力レベルが下がっても出力は高いレベルなのに対して、低音域は入力レベルが下ると出力レベルが下がっています。
もちろん、コンプレッサーが入っていますので低域も出力レベルと入力レベルは比例せず、コンプレッサーのレシオ設定通り2:1程度になっていますね。
今回はシングルトーンをスィープさせていますので、本来の音声とは全く違いますので、その点は誤解されませんよう。
この特性をみると、高音域が強調されたシャリシャリした音を想像されると思いますが、そんなことはありません。以前このブログに掲載した音と殆ど同じです。
恐らくエキサイターを使わないと、このような特性にはならず、入力レベルに比例して全体的にレベルが下がってしまいます。
また、コンプレッサーを高域のみに使うと似たようなグラフになるかもしれませんが、詰まった感じになってしまいます。
敢えて言えば、高域だけリミッティングアンプを使う・・・ということでしょうか?動作原理的にはエキサイターと同じです。
但し、周波数帯域を幾つかに分割して複数のリミッティングアンプを並べないと、エキサイターのように自然な音にはならない筈です。
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