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2007年1月18日 (木曜日)

FRPポールの根巻き

アンテナポールにはグラスファイバー工研のFRPポールを使っています。現在は50Φ2m+異径ジョイント+38Φ2mの合計4mです。その下には2mの単管の上に付けたローテーターがあって、全部で屋根上6mです。

マストにHF-5Bを付けて一人でアンテナの上げ下ろしができる・・・という条件ですと、アンテナポールが金属パイプでは、一人ではアンテナ建てられません。

FRPポールは軽くて丈夫で使いやすいのですけど、使う上でコツがあります。FRPの特性上、金属のように凹んだり曲がったりするのは苦手です。
特にUボルトを締めて、一点に応力がかかったりすると「ピキ!パチン!」って音がして、FRPの中のガラス繊維が切れるような音がします。(実際にどうなっているのかは?)
例えば、クロスマウントのUボルトを締めると「ピキピキ・・」って音がするので腰が引けてしまい、締め込みが甘くなりがちなんです。
一点に応力を集中しないようにするためには、FRPよりも柔らかめな緩衝材を挟めばいいわけです。
Frp_pole_xm1
そこでFRPポールに1mm厚程度のビニル板などを寝巻して、エポキシ系の接着剤でベタ付けしてみました。これで硬いFRPの上にやや柔らかいプラスチック層ができ、Uボルトのアタリが点から面になるわけです。

今回はホームセンターで1mm厚のエンビ板を購入し、50Φマストを一周弱(弱が大切です)分の長さと必要な幅で切り出します。
切り出した根巻き部材はコンロで炙ってポールに巻き付けやすくカールさせておきます。

接着剤はエポキシ系のものを使いました。ポールとエンビ板の間に気泡ができてしまうと厄介なので、接着剤は多めに塗布しておきます。透明な接着剤なので判りにくいですが、かなりベタベタ塗りです。
Frp_pole_xm2
エンビ板がカールしているのが判りますか?もうちょっとカールさせた方がポールへの巻き付けが楽になりますが、今度は接着剤の塗布がやりにくくなります。
適当な妥協点を見つけてください。

ポールに接着剤を付けたエンビ板を巻き付けて行きます。エンビ板の中心を一番最初にタイラップで押さえて、両端に向けて気泡を押し出しながら巻き付けます。
気泡があると、気温が上がって空気が膨張したりすると強度が弱くなりますし、水が染み込んで日差しで蒸発すると・・・体積は1000倍になります。
寒い地方だと水が凍っても1000倍ではありませんが、やはり体積が増えます。岩を砕くようなものすごい力ですから、何が起きるか想像できますよね?気泡があったら駄目です。
Frp_pole_xm3
根巻き部材の中心から上下端に向かって気泡を押し出しつつ、タイラップでギチギチに締め上げます。締め付けが弱いとエンビ板が浮いてしまうので目一杯締め上げます。
こういった締め上げ目的では、タイラップよりも番線の方が作業が楽です。手持ちの関係でタイラップを使いました。
接着剤が多めですから、数日~一週間程度乾燥させます。

Frp_pole_xm4
なんせ透明なエンビ板と透明接着剤を使ってしまったので、とても判りにくいのですが、ポールの中央に幅1cm弱根巻きしていない部分があるのが判りますか?
本当は幅5mm程度のつもりでしたが、エンビ板を短くカットしてしまいました。この部分はFRPの上にはみ出した接着剤が乗っている状態です。

今回クロスマウントもグラスファイバー工研のものを使います。同社のクロスマウントのUボルトはポールに当たる部分がUではなく「V」字型になっています。つまり2点でポールと接する構造です。真ん中のエンビ板が無い部分は、丁度その2点の間になります。
先端のキャップは単管用のキャップです。ゴムキャップもありますが、このキャップは内から外に突っ張るようにして保持する構造で、力学的にはマストの強化に役立つ構造ですし、カラスが突ついてもビクともしません。

今回はエンビ板を使いましたが、プラスチック製雨樋の切れ端も、既にカールしていることもあって便利ですよ。
根巻き用の材質は二つ折りにした時に「パシッ」と割れてしまうものは×、折り曲げ部分が白くなったりしても折れずに粘る材質が○です。
ビニールテープやガムテープ、合成ゴムの薄板も移動運用などには便利だと思いますが、耐候性に劣ります。半年~2年程度でダメになり、最悪クロスマウントがマストをずり落ちますので注意が必要です。

この根巻きは、マスト上部に施しましたが、マスト下部のローテーターに差し込む部分には4年前にやってあります。ローテーターのマストクランプは金属マストを前提に考えありますので、この根巻きは大変有効です。
僕は6mのマストを寝かした状態でアンテナを取り付けて、マストを頭の上に持ち上げてマストの根元に近づいて行く・・・という方法でマストを立てるのですが、マストが45度程度まで立ち上がると、ローテーターにしか手がかかりません。
つまり、4mのポールの先端にHF-5Bを取り付けた全重量がローテーターのマストクランプの上端でFRPマストにかかります。
マストクランプの角がFRPマストに食い込んで毎回「ピキピキ」音がして、そのうち折れるのでは?と思っていました。

10回程度上げ下ろしをしたころでしょうか?マストを倒していたら30度程度傾けた所で「バキバキバキッ」とローテーターのマストクランプの所から50ΦのFRPマストが折れました。
焦りましたよ。
上を見ると、マストの先6m上の所にあるHF-5Bがスローモーションのように倒れていきます。

「!!!~~~~~~~~」

マストを頭の上で支えつつ、マストが倒れるスピードよりも早くアンテナ方向へ走るようにして移動し、マストとアンテナを無事キャッチ。
暫くはドキドキして放心状態でした。その後に再発防止策として考案したのがこの根巻きです。
マスト下部には凄い力が掛かりますので、1.5mm厚の柔らか目のビニル板を2枚重ねで根巻きしました。今回の作業を2回繰り返す感じです。
根巻きをしてから数十回はマストを倒して・建てていますが、作業時に「ピキ・パシッ」って音は全くしませんので、精神的にも安心ですし、強度的にもバッチリ!のようです。

このマスト、3連休中に交換予定だったのですが、月曜日に突然の腰痛になってしまい、アンテナ工事は延期となりました。今週末は上げられるかな?

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コメント

非常に参考になります。MNI TNX!

投稿: JE1RZR | 2007年1月28日 (日曜日) 16時23分

FRPを積層して厚くするのが一番良いと思います
厚くすれば多少強く締めてもバキンといくことは無いと思います

最近ホームセンターにもFRPの補修パーツがおいてあるようです
施工方法はまず、FRPパイプにサンドペーパーをかけて地肌を出し、ガラスマットに合成樹脂に硬化剤を混ぜたものを含侵させて巻いて厚くします。硬化したらサンドペーパーをかけて上塗りを2回します。2回目の上塗りにはパラフィン樹脂を10パーセント混ぜたものを上塗りに使用すると完全硬化します

投稿: LCTR | 2007年1月29日 (月曜日) 12時25分

なるほどFRPを厚くするわけですね。結構厚くしないと駄目かもしれませんが、原理的には有効かもしれません。
でも、近くのホームセンターにはFRP補修パーツは置いてありません。鉢植えが多いです(笑)。

投稿: JI1ANI 福井 | 2007年1月30日 (火曜日) 00時47分

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