IC-7000 DATA入力周波数特性
この結果からIC-7000のDATA端子のSSBでの送信周波数は300~2700hz固定だと判りました。IC-7000は送信周波数帯域が可変できるのにもったいないなぁ~。
ICOMの他の無線機を調べてみるとIC-7400のデータ端子も300~2700hz固定(MID設定値)であることが判明。恐らくDSP搭載のICOMの無線機のDATA端子のICOM規格(?)ではないかと推測しています。
ところが、僕が調べた範囲ではケンウッドやヤエスのV/Uオールモード機のDATA端子はICOMのように送信周波数を特に規定しておらず、SSBモードでの送信帯域に準じているようです。もちろん全ての無線機を調べたわけではありませんので、バラバラかも知れませんけど。
情報を頂いた通り、DATA端子のPTTはマイク端子やACCとは違い、入力回路の切替も行っていて、DATA端子のPTT on時には、ハンドマイクやACCの変調入力はキャンセルされて、DATA端子の変調入力「のみ」有効になります。
DATA端子を使うと、ACCへのAFSK入力とハンドマイクからの入力がミックスされて送信される問題が解決しますのでPSKのインターフェースはDATA端子を使うことをお勧めします。
これ、大変便利な機能ですのでDATA端子の周波数帯域さえ広ければ・・・・と残念です。DATA端子に外部マイクアンプからの音を直接入力しつつ、ハンドマイクのPTTだとハンドマイク送信、DATA端子のPTTだとDATA端子からの入力「のみ」送信・・・ってスマートな運用がオールバンドで簡単にできるからなんです。
実はACC端子を使ってデータ通信する場合に、送信状態にするにはHSENDを使うように7000の説明書の回路例はなっているのですが、このHSENDはHF~50メガでしか有効ではなく144と430ではHSENDをGNDに落としても送信状態にはなりません。
144/430で送信状態にするにはHSENDとは別のVSENDをコントロールしてあげる必要があります。
ですからPTTについては後部のモジューラージャックのPTTラインを使った方が簡単です。これはIC-706譲りで、706ではV/UでPSKが送信できず随分と悩みました。DATA端子でインターフェースを作れば簡単だったのですけどねぇ・・・。
DATA端子の送信周波数帯域を300~2700hzが基本とするなら、IC-7000のTBW MIDのデフォルト値が300~2700hzですから、DATA端子の送信帯域はTBWのMIDに連動!でいいのではないでしょうか?
広げたい人はMIDの設定値を変えれば良いですし、WIDE/MID/NARROWと3種類設定できますので困る人はいないと思います。
ACCから入力してTBWで300~2700hzに設定して送信音を7800で受信した時と、DATAから入力した送信音を同じように受信した時では・・・・DATAから入れてあげた方が高域がヌケるんです。
??って思って回路図を調べてみたらACCの変調入力には100μの回り込み止め(?)が入っているようなんですけど、DATAの変調入力はフェライトビーズだけでADCに一直線。違いはそんだけ(に見えた)。
そういえば、ACC入力とDATA入力でグラフの高域が微妙に違います。DATAで高域が伸びるのは高い周波数を使うDATA通信用にDSPのプログラムを変えているのかも知れません。でも、もしかすると送信帯域の変化による僕の耳の錯覚かも知れません。
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コメント
解析結果、とても参考になります。
IC-7000でデータ端子を音声入力に使うのは厳しそうですね。300Hzでカットされるのは影響が大きいですから。やはりイーサネットケーブルを細工してマイクをつなぐのが現実的ですかね。
投稿: JS1KQQ | 2007年1月 8日 (月曜日) 00時20分
こんばんわ。
外部マイクは、音質的にはACCの変調端子へ入れて、PTTは後部モジュラーから取ります。
全面にはハンドマイクを付けて、本体のマイクゲインをゼロにする方法が良いと思います。
投稿: JI1ANI 福井 | 2007年1月 8日 (月曜日) 00時24分