IC-7200はUSBオーディオ対応
デイトンでICOMからエントリークラスのトランシーバーとしてIC-7200が発表されました。IC7200は昨年のハムフェアでも展示されていましたので、ご存じの方も多いと思いますが、あの移動運用用のゴツイ印象の無線機です。
デイトンに合せてパンフレットもあって、発売が近いのではないかと思われます。
デジタル部分についてはIF周波数が15.615KhzのIF DSPで、他のICOMのDSP同様、AGCループやTWIN PBTやDSPフィルターなど機能は基本的には同一ですが、AMモードのデジタルフィルターが最大で8khzと従来のDSP機の9Khzより狭くなっています。
現時点ではDSPチップは不明ですが、エントリークラスとはいいながら、スペック的にはIC-7000と同じか、同等のパワーを持ったDSPではないかと推測しています。
これはIC-7200のリアパネルですが、右上に注目!
IC7200の特徴のこのリアパネルにある「USB」端子です。パンフレットによれば、このUSB端子から無線機コントロール信号のCI-Vと、送受信のオーディオデータを入出力できる・・・とあります。
つまりUSB接続のオーディオカードがビルトインされている・・・ような感じだと思います。
IC-7200とPCを一般的なUSBケーブルで接続すると、IC-7200がPCの標準デバイスドライバーで認識され(ますよね?ICOMさん)、MMVARIなどの設定画面でIC-7200を選択すれば設定完了!って寸法(だと思います)。
う~ん、このUSB端子、昨年のハムフェアでは気づきませんでした。失敗失敗・・・。
もちろん、DSP処理したデジタルデータをDA変換してから、再度AD変換してUSBに・・・なんて可能性もありますが、マサカそんな無駄なことはしないでしょう。
すると、DSP処理したデジタル信号のままUSBドライバーで入出力する・・・と考えるのが普通です。
つまり、空を飛んで(?)いる電波を受信して15.615Khzに変換してAD変換したデジタルデータが基本的には劣化せずにUSB経由でPCに取り込めます。
これができるのはICOMではIC-7800とIC-7700だけ(光デジタル)だったのですがIC-7200でUSBとはねぇ・・・。
このIC-7200、USB端子経由でPCと接続してオーディオやCI-Vでコントロールできることで、無線機としての利用範囲がとても広がります。
特にリモートコントロール用としてはベストに近い仕様じゃありませんか?
PCとUSB一本で接続、PCでHRDをホストモードで立ち上げて、Skypeで自分だけの選択自動着信にしてデバイスにIC-7200を指定しておけば一丁上がり!
ICOMさんへのお願い
IC-7200にタイムアウトタイマー機能を付けてくださぁ~~~~い。
タイムアウトタイマーって、作れますけどPCが暴走した時のことを考慮すると、PTTか無線機の電源強制切断をする必要があって結構大変なんですよね。
ですから、無線機側で連続送信20分でPTTやコマンドの状態に関わらず強制的に受信状態、復帰はPTTの再度クローズや再度の送信コマンドで・・・とかのタイムアウト機能があるととても助かります。
IC-7200はフロントパネルの液晶表示部がとってもシンプルなんですが、要するに固定ではPCからリモートコントロールすれば、いくらでもカラフルな操作画面にすることができます。
ですから本体表示部は割り切っているのかもしれません。
IC7200はその外見から、なんとなく軍用の雰囲気がありますがUSB端子を搭載していることと、移動用のデザインで野外用の無線機としてかなりその筋へもアピールしそうです。外部の音声暗号化装置とUSB経由で接続したり、データ通信も簡単です。
それにALC端子が独立して付いていてリニアアンプ接続も考慮されています。ただ、カタログには送信帯域について触れていないのが不安だな・・・。2.4khzだけ・・・なんてことはないと思うけど。
残念なのはFMモードが無いことかな?
もっとも29メガも51メガも最近のFMのアクティビィティーは非常に低いので、あまり問題にはならないかも。
いづれにしても、外見から想像する移動用無線機ではなく、移動できる固定機、PCと仲の良い無線機としても注目すべき無線機になりそうです。
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