IL712Sを使ったデジタル出力
IL712Sを使ったデジタル出力部が完成しました。早速マイクアンプのADCに接続して実際に送信してモニターしました。
感想はバランス的には低域がとても伸びて、相対的に高域が負けちゃいます。でも、自然な音がするようになって音の素性的にはかなりイイ感じです。
夜にいつも音質レポートをいただいている各局と交信でき、途中でデジタル出力部を切り換えて音質レポートをいただくことができました
ローカル局のレポートも自分でモニターしたのと同じ内容でしたので、その場で低域と高域を調整して全体のバランスを取ったところ、共立のデジタル出力部よりも良い・・・とのことでした。
自分でモニターしても、とっても自然な感じで生声に近い感じになっています。なんと言っても音の出方がとっても自然な感じ。
ヌケも良く、低域も綺麗にでてくれるのが嬉しいです。
ローカル局が「低域はダイピングファクターが上がったような感じ」とレポートしてくれましたが、そんな感じ。締まったブンッって感じの低域で、この回路は大金星かも。
今回もノイズレベルを測定してみましたが、測定条件が前回と異なりますのでカーブの形だけ見てください。
これはADCの入力を100Ωの抵抗でターミネートした状態です。これがADCのデジタル部~
デジタルアイソレーターを使った出力部までのノイズレベルです。
1500Hzに変なピークがありますが20Hz~20Khzまでフラットでとっても綺麗な特性です。
これはアナログ部分も含めて利得最大時のノイズレベルです。共立のデジタル出力キットを使った時よりも低域の減衰が少なくなっています。
今回の改造で電源ハムが入るようになってしまいました。デジタル回路のみの計測では電源ハムは入りませんので、アナログ回路のどこかで混入しているようです。
最後はアナログ部分も含めて利得最小時のノイズレベルです。最初のデジタル部分のみのグラフと比較してアナログ部分がカマボコの原因なのが良くわかります。
デジタルアイソレーターを使ったデジタル出力部は別電源を用意するのが面倒ですが、ノイズも全く漏れず、また、最初のグラフのようにノイズレベルの周波数特性もとてもフラットです。
デジタルアイソレーター、いいです。
回路が単純で音も良いし、ノイズも無い。いいことづくめ。
低域の改善はパルストランスで低域が減衰していたことが原因ではないかと想像しています。
ただ、アナログ信号の場合と違いますので、どうしてデジタル伝送なのにトランスで低域だけが減衰するのかわからないのですが・・・・。
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コメント
そんなにフラットな特性でしたか ビックリしてます
投稿: 松田吉男 | 2008年9月28日 (日曜日) 13時36分
松田さん
こんにちは。トランスはありませんし、CR類も殆ど入っていないし、配線の取り回しも短いからではないでしょうか?
入力ターミネート時とはいえ、すんごいフラットなのでちょっと驚きました。
普通は低域は結構減衰しているので、昨晩の低域の伸びは減衰がフラットになったことが理由のようです。
投稿: JI1ANI 福井 | 2008年9月28日 (日曜日) 17時15分
S/P DIFの説明は、ここが一番素人向けに詳しいでしょうか。
http://blog.ratocsystems.com/pcaudio/cat634009/index.html
デジタル伝送の仕組みはTCP/IPなどと同じようですね。データとクロックを同時に送っています。
S/P DIFはその性格からTCP/IPのように誤り訂正は行わないので、波形が乱れてビット落ちがあれば受け取り側で推定するしかないので、その場合音質は劣化するでしょう。
また、波形の乱れや伝達遅延があると送り側と受け側でクロックの同期がうまくいかなくなりますから、その時にも音質が劣化する恐れがあります。実際、プロ仕様では外部クロックを使って、送り側、受け側を一括制御するみたいですし。
そればかりでなく、トランス自体の周波数特性は広くはないですし、その特性を考えるとそもそも矩形波を伝達するのが得意とは思えません(単純に考えれば、矩形波の平らな部分はDCと見なせますからトランスを介しては伝わらないはず)。
そんなこんなで、音質に影響が出てしまうのではないですかね。ただ、どういう場合に低音が駄目になるとか、高音が駄目になるとかは、判然とはしないですけど。
そういった一方で、人間の感覚では多少の歪みは心地よく聞こえることもあるので、こういった効果が良い方へ出る場合もあるでしょう。その辺が、オーディオのプラセボなところ。(笑)
投稿: JS1KQQ | 2008年9月30日 (火曜日) 23時14分
KQQさん
人間の感覚はいい加減(?)ですからねぇ・・・。昨晩はDCカットのためのカップリングコンデンサーを取り替えてみましたが、やはり音が変わります。
周波数帯域が高くオーディオではなく、既に高周波ですから手軽なセラミックコンデンサが一番でした。
周波数特性が悪い(高い方まで伸びない)コンデンサーだと、デジタルでもやっぱり高域が落ちてこもったような音になります。
う~む。
もしかして僕だけプラシーボ??
投稿: JI1ANI/福井 | 2008年10月 1日 (水曜日) 12時09分