AD変換基盤PCM1804のクロック安定化(その1)
自作のマイクプリアンプはデジタル出力で、AD変換は領布されているAD変換基盤PCM1804を使っています。
更なる音質の向上を考えてクロック系を見直してみると、マイクプリアンプのデジタル出力からデジタル機材だけでIC-7800まで接続すると、マイクプリアンプのクロックを大元として末端のIC-7800まで同期します。
AD変換基盤のクロック生成はPLL1707で、27Mhz入力のマルチオシレーターです。領布基盤には27Mhzの円筒形の水晶発振子が付属していて、そのまま使っています。
PLL1707の仕様書には水晶発振子を使った場合、ジッター値は50ps程度と記載されていますので、現在のデジタル機材として決して悪い数字ではありません。
写真中央の円筒形が27Mhzの水晶発振子です。
デジタル系の処理ではクロックの精度や安定性は非常に重要なので、製品の源発振回路をより高精度の発振器に置き換えることで音がしっかりする・・・という評判です。
実際に音を聞かなくても、その理屈から音が良くなる理屈はわかります。ただ、その変化が自分で聞き分けられるかは別問題ですが・・・・
とりあえず、この基盤の発振周波数精度を確認するために、IC-7800で受信してみることにしました。色々な方の信号で鳴き合わせしているので+-10Hzの精度は確保できているハズ。
早速発振周波数を受信してみました。
おっとぉ、結構ズレてるけど27メガですしこんなモンかな?
IC-7800をPSKモードにすると右のスペクトラム表示にセンター周波数1500Hzの表示がでて、スペクトラム表示の左上に丸いファインチューニングメーターが表示され、完全にゼロインすることができます。
960Hzのズレは大凡35ppm。水晶発振子としては結構いいセンかな?でも、もうちょっとなんとかしたいなぁ~。それに計測している数分間でも数Hzはドリフトしています。
ゼロインしたのにシャッター押すまでの間に少しズレて、チューニングメーターが斜め右を指すようになっちゃった。
現在の水晶発振子による発振回路をIC-7800にも入っているOCXOに変えたいところですが、27MhzのOCXOは簡単には入手できないようです。
それに高価なOCXOを使うのであればPLL1707をやめて、オーディオ用の周波数のOCXOを使って新しくクロック生成回路を起こした方が良さそう。
ということでTXCOならばOCXOに比べて入手が容易なようですので、まずはTCXOに交換してみることにします。
精度は一桁上がる程度だと思いますがTCXOも+-数ppm~+-0.5ppm程度と製品によって精度に差があるようです。
せっかくですから精度の高いTCXOを探してみます。
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