10Mhz基準周波数発振器 その5
作業が残ったところを少し進めようとしたのですが、気になった点を改造しちゃいました。
最初は+側のみ入れたコイルを-側にも挿入しました。
また電源ラインの配線を見直して最短でOCXOまで行くようにしました。
LT1764を使ったリニアレギュレーターは一般的な3端子レギュレーターを使ったのと同じ簡単な回路です。KA350との比較で定量的なデータはありませんが、僕の耳ではハッキリと違いを感じることができました。
LT1764で電源を供給したOCXOとKA350で電源を供給した場合ではLT1764の方が受信・送信ともに音質が良くなります。
LT1764には22000μFの平滑コンデンサーを付けたので平滑コンデンサーの容量の差が支配的なのかも知れませんが・・・。
KA350の平滑コンデンサーを4700μFから10000μFに交換した場合に比べて、差が歴然としているので平滑コンデンサーの差だけではないように感じています。
リニアレギュレーター基盤(が固定されている電解コンデンサー)も固定しました。
前回と同じ方法で2mm厚の幅10mmのアルミの平棒をベルトに加工して固定しました。
電源スイッチのLEDへも配線して、これで未配線はなくなりました。LEDには手持ちの4.7KΩのカーボン抵抗を入れましたが、機会を見て3K程度の無誘導巻線抵抗に交換するつもりです。
電解コンデンサーブロックからOCXO基盤への電源ラインがちょっと細くて長いかな?残ったのはこの配線とメイン基盤の部品配置ですね。
最初はこの上にリニアレギュレーター回路を載せるつもりだったので、入り口の電解コンからOCXOまでの間にスペースができちゃいました。部品レイアウトを全体的に手前にすることで電源ラインも短くなるし、電解コンデンサーからOCXOまでの距離も短くすることができます。
さて、50時間ほど通電した状態ですが、今回製作したOCXOとIC-7800内蔵OCXOでは「音質」が違います。
間違いなく今回製作したOCXOの方が良い音になります。
たぶん製作した発振器の位相雑音が低い・・・・ということだと思います。使ったOCXOの特性も今回入手したのもはかなり特性が良いものですし、電源も低ノイズになっているはずです。
低ノイズ電源は、中古のOCXOで基準周波数発振器を作っている方のページを検索して調べましたが、スイッチング電源を使っている方が多く、低ノイズ電源で製作された例はネット上ではほとんど見かけませんでした。
まぁ、周波数精度「だけ」を求めているのであれば、雑音が多い電源でも問題はないのですけど・・・・。
今回製作した基準周波数発振器と内蔵OCXOを比較した現時点でのインプレッションです。
1.受信音が非常に綺麗で透き通った感じになる。初めてIC-7800で受信した時に感じたあの「感動」が再び蘇りました。外部スピーカーを高級品に交換した時の印象に近いです。
同時に各局の送信音質の差がとても良く分かるようになりました。
2.送信音は明瞭度が高くなったとのレポートを複数の方からいただいています。小声でボソボソ話したような場合、内蔵OCXOだと聞き取りにくいのですけど、今回製作した発振器に切り換えると了解度が上がります。
表現が難しいのですけど全体的に音に透明感がでて、特に低域の音質が大きく改善されます。
いゃぁ、作って良かったぁ~~~~。
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コメント
記事拝読しました。
スイッチング電源はノイズの固まりだと自分も感じています。
やはり受信機にはトランス式の安定化電源がないとNGかもしれません。
個人的に知っているのですがPC(コンピューター)のUSB端子もかなりノイズが多いので色々、サウンドカードに関しても電源は別の方がいいようにも思います。
サウンドカードも多くがスイッチング電源のACアダプターなのですが電源をトランス式の安定化電源にカスタマイズすればよりよい音で楽しめるかもしれません。
投稿: kimyu | 2009年3月25日 (水曜日) 09時02分
kimyuさん
こんばんわ。
あるレベルまではスイッチング電源でも良いみたいですけど、そこから先はノイズ対策が上手にできているスイッチング電源でも、やはりリニア電源と同じというわけにはいかないみたいですね。
今回は本当にレギュレーターを取り替えただけなんですが、結構な差があって、その差に自分でも驚いています。
投稿: JI1ANI/福井 | 2009年3月25日 (水曜日) 21時04分