ルビジウム原子発振器 LPRO-101(その2)
ルビジウム原子発振器LPRO-101の精度は良く判りましたので、変なスプリアスがでていないかを確認してみました。
計測器はありませんが、IC-7800のスペクトラムスコープを使えば高いレベルのスプリアスなどは見つけることができそうです。
LPRO-101の出力レベルは+7dBm程度とのことですから、LPRO-101とIC-7800の間にアッテネーターを入れてレベルを調整しました。IC-7800の内蔵アッテネーターは最大の-21dBで固定にしてあります。
+-250Khzには目立ったスプリアスはでて無いようで、一安心。AGCがONになっていますが、IC-7800はS9+17dBまではAGCがかかっていなかったと記憶していますので、AGCの影響はあまりでていないと思います。
この状態でAGC OFFとしても、スコープの波形は変わりません。ついでに1~30MhzまでスイープしましたがLPRO-101が原因と思われる強いスプリアスは問題なし。高調波もかなり押さえ込まれていてLPFなどは不要だと思います。
IC-7800のSメーターがほぼ振り切れる状態まで信号レベルを上げてみました。
S9+58dB程度でSメーターは振り切れ寸前(目盛りは+60dBまで)、このレベルと入力だとIC-7800のAGCがフルに動作しているような状態です。
両脇に-30dB程度の強さから徐々にレベルを下げながら近傍スプリアスのようなノイズが認められます。
7800もこの入力では歪みが発生しますが、それだけではないような・・・・。
下記はLPRO-101のスペックの抜粋ですが、フェーズノイズの点では周波数精度ほど「すんげぇ~~~」ってほどではありません。
ルビジウム発振器で製品として販売されているものは下記のようなフェーズノイズのものが主流だと思います。
ルビジウム発振器も他の発振器同様、モノによって違いがあるのは当たり前ですね。LPRO-101は携帯電話基地局に使われていたらしいので周波数精度を求められて使われたのでしょう。
それと+-70Khz/140Khzと70Khzおきにノイズが出ていますね。やはりスイッチング電源からのノイズが信号を汚しているように感じます。
現在は電源もLPRO-101もむき出しで、LPRO-101も手持ちの放熱器の上に置いてある状態なので、適当なケースを探して入れるつもりです。
電源もフィルターなどノイズ対策を行なってみて、電源ノイズが減れば嬉しいのですが・・・。
良質なスイッチング電源か、やはりトランス式電源がいいのかもしれませんが、まずは手持ちのスイッチング電源+ノイズ対策で試して、それでも電源ノイズが気になるようであればトランスと3端子レギュレーターで簡単な電源を作ってみようかと思っています。
なお、JA9TTT/1 加藤さんのブログにLPRO-101の特性を計測器で測定した結果が掲載されています。製品単位でのバラつきがあるとは思いますが、そんなに大きく異ならない・・・・・と信じています(笑)。
自分で購入してこう言うのはナンですが、フェーズノイズの値だけならもっと特性の良いOCXOが安価に入手できますので、やはりLPRO-101の持ち味は周波数の精度とその周波数の信頼性の高さでしょうね。
価格を考慮すると素晴らしいです。
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コメント
福井さん、こんにちは。
LPRO-101が無事に稼働したようですね。お目出度うございます。
Phase Noiseがやや大きいのは 内蔵している20MHz_VCXOの設計に
原因があるようです。 理由はわかりませんが、±150Hzも可変幅が
あるVCXOを使っているようです。ノイズの影響を受け易いのでしょう。
Z3801AのようなGPS-DOの場合はVCXOの性能がナマで見えますから、
気の使い方はだいぶ違うようです。hp 10811のそれは±数Hzだったと
思います。
Audioのようにジッタが少ない信号を求めるならSC-Cut水晶を使った
OCXOを使うのがベストなのかもしれません。LPROもまったく支障は
無い性能であると思いますが。電源も奇麗なものが良いようですね。hi
投稿: JA9TTT/1 加藤 | 2009年3月 1日 (日曜日) 16時18分
加藤さん
コメントありがとうございました。
LPRO-101は加藤さんのブログに背中を押していただきました。これで運用周波数には自信を持つことができます。ありがとうございました。
購入前は1Hzは一車線の山道のような印象だったのですが、LPRO-101で校正してからは1Hzは4車線の高速道路みたいな印象です。
フェーズノイズについては理解していましたのでガッカリはしていません。でもオーディオ用として購入する方は比較する発振器によってはフェーズノイズの音をルビジウムの音と誤解しててしまうかもしれませんね。
LPRO-101をオーディオ用に使ってトゲトゲになった音を「ルビジウムで音の解像度が高くなった」と勘違いする方が増えないことを祈っています。
実はこのLPRO-101は別途進めている実験のために購入した中古のOCXOの校正用として購入しました。
基準がないとOCXOの発振周波数が正しいかもわかりませんので・・・
この実験については後日記事にします。
投稿: JI1ANI/福井 | 2009年3月 1日 (日曜日) 16時43分
福井さん 今晩は
引越しのごたごたで
残っていたパーツは40m用コイルとパイプでした。今日黒猫でそうふしておきました。3日夕方到着予定です。伝票Noはメールで送信しました。
投稿: 奥村 MIN | 2009年3月 1日 (日曜日) 21時38分