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2009年6月14日 (日曜日)

スモールループアンテナ MK-3の特性

MK-3を1階のベランダから突き出して地上高2.5mで運用していますが、地上高とサイズを考慮すると素晴らしいパフォーマンスのアンテナであることがわかってきました。
これは地上高2.5m、ベランダから1.5m程突き出して、数メートルの距離で二階建て隣家の壁があるような場所でのSWR値です。
Mk3_swr_2009jun6
50メガで直径60cmですと、定義的には磁界型アンテナとは言えないようですが、SWR特性を見てもわかるように周囲の状況の影響を受けないところを見ると、磁界型としても動作していることは間違いないようです。
タワーの上にでもあげたような綺麗なSWRカープで、SWR1.5以下の帯域も300kHz程取れています。

共振周波数はアルミパイプで作られたトロンボ型のコンデンサーで調整しますが、調整はクリチカルです。でも、一度決めたら共振周波数はフラフラしません。
ただしアンテナが雨で濡れるとズドンと下のバンド外へ共振周波数がズレてしまうので、再調整が必要です。

雨の影響は共振周波数だけで、バンド幅が極端に狭くなったりするようなことはありませんでした。また、周囲の影響を非常に受けにくく、障害物が数十センチ程度のところにあっても、容易にSWR1に調整することができます。
ベランダ狭くて設置場所が限られ、アンテナを建物から離すことが難しいアパマンには大変嬉しい特徴です。

面白いのは輻射方向です。
ループアンテナのようにループ面方向ではなく、下の図のようにエレメントの方向に輻射されるようです。

Mk3_beam_pattern
ベランダから突き出す方向を変えてみた感じではマストの方向(上の写真だと左下と右上)の輻射はかなり少なく、相手局にマストの方向を合わせると信号が弱くなり、相手局の方向に90度の方向にマストを向けると信号が強くなります。

黄色の輻射方向はダイポールのように8の字になっているようですが、ダイポールと比較してかなり細身の8の字になっているようです。
S8程度の信号が方向を30度ちょっと変えるとS6程度になってしまいます。かなりシャープです。

ロータリーダイポールも使ったことがありますが、ヌル点近くでは角度にシビアですが、ヌル付近以外はブロードな特性です。
それに比べるとスモールループはちょっと角度を変えるとガクンとSが落ちます。

ただ、ガクンと信号が落ちますがS2程度でずっと粘るような感じで、聞こえなくなるようなことはありません。恐らくは垂直偏波と水平偏波の両方を拾っているのではないかと思います。
なんとなく・・・ですが、黄色の矢印の方向へはダイポールよりも強く輻射されているように感じます。
黄色の方向に関してはMK-3はダイポールよりも良い印象を受け、ベランダ最強sign01という表現も納得できます。

雨の時の共振周波数変化による再調整が面倒ではありますが、周囲の影響を受けにくいことや、大変コンパクトで円形で周囲に威圧感を与えず、運用時だけアンテナをベランダの外に出すような運用スタイルが無理なくできることもアパマンには重要なポイントです。

またHF帯でも同じような輻射パターンだとすれば、打ち上げ角度が低くなるように設置することでDXに有利かも知れません。
まだマストの振り出し角度しか実験していませんが、そのうちマストを回転させて信号の変化を見てみたいと思います。
いづれにしても、スモールループは固定設置よりも、衛星向けアンテナのように向きと角度を可変した方が楽しめるアンテナのようです。

■追記■
輻射パターンや使い勝手については「その2」も併せてごらんください。

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コメント

不思議な方向に飛ぶんですね。
電界と磁界が90度ずれているのと関係が有るような無いような。
大変興味深い内容です。

ところで、先日秋葉原のロケットに行ったら、フィールドアンテナさんのアンテナがズラッと販売されていました。多巻きスモールループとAH-4の組み合わせは、高級リグのおまけになっていたような・・・。すごいです。

投稿: JO1KVS | 2009年6月14日 (日曜日) 08時06分

KVSさん
はい。不思議な方向へ飛びます。向き一つについても今までの感覚で向けると「全然ダメ」ってことになりますね。
へんな思い込みを無くしてリセットしないとだめだなぁ~って思いました。
でも、いい感じですよ。ホント。

投稿: JI1ANI/福井 | 2009年6月14日 (日曜日) 13時07分

はじめまして、field_ant 村吉です。偶然このURLで私が製作しているMK-3のレポートを発見いたしましたので、書き込みをいたします。
SWR特製や使用感などありがとうございます。指向性に関して記載がありましたので少し補足説明したいと思いました。SLアンテナは寝かせて取り付けた場合は大体無指向性になります。
丁度、ドーナツを寝かせた感じをご想像いただければ良いと思います。
ドーナツと言っても綺麗な円ではなく、コンデンサー方向に少し強くなり、カージオイド(ハート型)状の指向性が出ていると思います。
立てると、上記のご説明の通りだと思います。丁度ドーナツを立てた感じ、ドーナツの切り口は楕円でしょうか?かなりサイドが切れますので、方向探知機に使えます。(ビッグアンテナの方向を見定めるのに良いかもしれないくらいです)
いただいているレポートは大体水平に設置してお使いの方のレポートがFBな物が多いです。

JA1QOJ:村吉 統一

投稿: 村吉 | 2009年7月 1日 (水曜日) 07時42分

村吉さん
MK-3 とってもFBです。6mだと1/2λでも3mあってV型でも設置場所が限られてしまいます。
MK-3は直径60cmちょっとですから、設置場所の自由度がかなりあがります。
指向性については寝かした状態で無指向性と理解していましたが、実際に運用してみると、コンデンサー方向がかなり弱くなる現象が発生しました。
ただ、私の設置条件は丁度J形に建物に囲まれている状況で、どうやら直接波ではなく反射波をかなり拾っていることから、直接波だと思い込んでいたために記事のような感じに見えてしまっているようです。
現在も場所を変えてはローカル局にレポートを戴いて場所の調整をしていますが、設置場所が60cmも変わるとS1程度変わる状況で、電波が乱反射している中にMK-3が上がっている状態なのでだんだんわかってきました。
ただ、磁界動作だとすると、磁界にも反射波があるのかは??ですが、使っていると反射としか思えないような動作をします。多分磁界と電界両方がミックスされているのではないかと想像していますが・・・
後日指向性については記事を修正するつもりです。

MK-3良く飛びます。耳よりも飛びが勝っているように感じています。
このアンテナで6mが少しでもにぎやかになってくれると嬉しいです。
ありがとうございました。

投稿: JI1ANI 福井 | 2009年7月 1日 (水曜日) 12時37分

福井OM
MK-3おほめいただき光栄です。
50MHzくらいになるとアンテナの指向性を調べるのは大変ですよね。私もあまり正確には測定していませんが、幸い私のロケーションは回りにあまり障害物もなくてFBなので、アンテナを50、48MHzのビーコンに向けて回して見ました。
今は削除されている様ですが、以前430MHz用のSLでJA6HW角居OMが指向性の測定結果を記していたURLがありましたが、その結果と大体符合いたしました。
それは、(コンデンサー側にカージオイド状にゆるやかな指向性がある)
これは私の考えですが、(あまり説得力はありませんが)MK-2もMK-3も特に鉄筋コンクリートの様な建物のベランダなどに取り付けると、強くなる様に感じます。
アースと関係があるのではないか?もしくは建物の反射で良くなる?と思っています。
マイナスゲインのアンテナですが、不思議なアンテナですね。
これからの福井OMの測定結果期待しています。
ありがとうございました。

村吉

投稿: 村吉統一 | 2009年7月 1日 (水曜日) 19時01分

親愛なる村吉兄弟

   素晴らしい商品を販売してマニアの方から喜ばれているのでしょうね!!ご検討お祈りします。メールで情報ください。    静岡県吉田町加藤正則

投稿: 加藤正則 | 2016年2月17日 (水曜日) 21時34分

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