スモールループ復活
2エレHB9CVに取り替えて一時下ろしたスモールループですが、復活させました。狭い空間での2エレはやはり目立ちます。
また、設置場所がノイズ源の至近距離(推定5m)のため、ノイズレベルが高く、残念ながらスペースの関係でノイズ源にサイドを向けることができず、ビームを有効活用できません。
そんなわけで、モービルホイップアダプターを使ったDPで一週間弱テストしましたが、エレメントを長くしていくと、相手の信号も上がるけど、ノイズレベルがそれ以上に上がる・・・・ということでS/Nを良くすることができません。
でも、DPのヌルポイントを使って、ノイズの方向を把握することができたのは大きな収穫です。今までは暗中模索でしたからねぇ・・・・。
で、ノイズに強いと言えばスモールループです。また、スモールループは色々な方向からの信号をすくい上げる能力が突出しています。
磁界動作だからだと思いますが、電界アンテナとしては考えられない方向の信号が、聞こえるのです。
従来は水平偏波ということで、ループを寝かして設置していましたが、どうも、そんなに単純な偏波面ではないように感じていました。そもそも磁界にも偏波面があるんでしょうか
復活にあたり、スモールループを立てて設置することにしました。
ベランダからの突き出しパイプは0.9mですから、ベランダとの差は約70cm程度ですが、SWRは1.0に調整できました。
実験的に1階のベランダの端(壁から数十センチ)に設置した時もSWR1.0にすることができましたので、アンテナ近くに障害物があっても安心して設置できそうです。
ループアンテナは高電圧になるため、感電事故に注意する必要があります。今回は2階のベランダの手すりから1.5m程度離れています。
スモールループのマストは塩ビパイプでL型のものですが、少し緩めに取り付けてL型の下のバー部分を把手としてループを回転させることができます。
突き出しパイプの途中の黄色い箱はコモンモードフィルターです。スモールループ MK-3の根元にもCMFが入っていますが、念のために入れてあります。
この状態で暫くテストしてみることにします。
ちょっと試したところでは、この状態で水平偏波局を受信しながらアンテナを回転させると、信号強度がS4くらい変化します。
また、頂上のU字部分から真上に向けて輻射が強くなっているようです。突き出しマストを90度回転させると左側の信号が写真の状態よりもS1程度強くなります。
基本的な輻射パターンはJA6HW角居omが発表されたパターンと基本的には同じように感じます。
今回は突き出し長は短いですが、突き出しマストもアンテナマストにも手が届くため、自由に角度を調整することができます。
同じ場所に設置した50%短縮ダイポールよりも、受信感度が高く、ノイズレベルは同等程度で、相対的にはスモールループの方が良いです。
スモールループの問題点は降雨時に共振点が大きく変動することです。MK-3の場合は紐で再調整します。
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コメント
電磁波(進行波)である以上、磁界にも偏波面はあります。
電界と磁界が交互に(互いに直交しながら)連鎖反応を起こすように発生して進んでいくのが電磁波ですから。
電流は電子の流れですが、電界の方向と電子に働く力の方向が一致するのに対し、磁界は電流(動いている電子)の直角方向に力が働くんで、妙な誤解が生まれるんじゃないでしょうか。
# 場の方向(偏波面)と力の方向が異なるってのは、何となく直感に反するんで。
投稿: JS1KQQ | 2009年9月21日 (月曜日) 23時40分
ノイズ源の近いアパマンとは相性が良いみたいですね。
飽くなき探求と言ったところでしょうか。
アンテナの工夫は続く・・・私もです。
投稿: JO1KVS | 2009年9月22日 (火曜日) 05時33分
KQQさん
磁界にも偏波面があるとのこと。スモールループだと電界と磁界が入り乱れて??になっちゃいます。
長年なれ親しんだ電界が邪魔をして、フト気がつくと電界を前提に考えてしまうのです。90度ズラせばいいのですが、これがなかなか・・・・。
KVSさん
アパマンの場合は諦めない・・・・の一言ですね。ただ、少しずつ状況を改善していくのが実感できるだけに、喜びも大きいですね。
投稿: JI1ANI/福井 | 2009年9月22日 (火曜日) 15時52分