FE-5680A オーディオマスタークロック(その1)
動作確認したFE-5680AのDDS設定を変更して発振周波数を10Mhzからオーディオ用の48kHz系のマスタークロックに変更します。
オーディオ系のクロックはCDに代表される44.1kHzとDVDなどに代表される48kHzの2系統あります。
普通はオーディオ用のクロックとしてはCDの再生用の44.1kHz(とその倍数)の改造が大半ですが、今回はIC-7800に合わせて48kHz(とその倍数)に改造します。
FE-5680Aの出力にはバンドパスが入っていて5-15Mhz辺りが実用範囲とのことですから、48kHzの256倍の12.288Mhzを目標とします。
48kHzの384倍の18.432Mhzも良く使われるのですが、アマチュア無線家として自分が聞き耳をたてて「聞こえねぇー」とかやってるアマバンドの近辺で「ピーーー」って発振器作るのは嫌です。
FE-5680Aの設定は、RS-232Cを使ってPCからターミナルソフトで設定します。
最初は「楽勝」って思っていたのですが、勘違いに気づかず延々悩んでしまいました。
一つはWindows7にはターミナルソフトが入っていない(ハイパーターミナルは無い)ので別のPCに環境を作ったことと、D-Sub9Pinのピン配列をオスとメスで間違えたという・・・・とっても恥ずかしいミスでした。
結局、手持ちのノートブックのXPに秀タームをインストールして、USBシリアルコンバーターを使ってFE-5680Aの周波数を変更しました。
コネクターのオスとメスで配列が逆になるのは当然なんですけど、気がつきませんでした。これがハマッた一番の原因。
ターミナルで通信できないので「なんで?」って何回もピンの順番や配線を確認して・・・・・でも、そもそも図の見方を間違ってるわけですから、何回確認しても、いつまでたってもコネクトするわけありません。トホホ
FE-5680Aとターミナルで接続できれば、周波数の変更方法は簡単です。
周波数の設定方法は「ルビジウム発振器の周波数設定」や「スピノルのページ」を参考にしました。
特にアナログデバイセズが用意しているDDSシミュレーターはとっても役に立ちます。最初16進数(アセンプラを思い出す・・・)におびえていたのですが、このシミュレーターで難なく解決しました。
本当はAD9830Aのマニュアルを見て計算するのが本筋。
でも、このシミュレーターでシミュレーションして、Frequency Tuning Wordをhexを指定して、表示された文字列でもokです。
IC-7800の周波数を12.288Mhzに合わせて待ちうけ受信して、FE-5680Aと接続したターミナルから「F=3E9862AB」と入力してエンターキー押した瞬間に、IC-7800からピーーってルビジウム発振器の音が聞こえました。
周波数変更は無事終了。
本来なら30分程度の作業だと思うのですけど、昨晩は最初に説明した勘違いやターミナル環境の構築(ってほどじゃないけど)で5時間くらいかかりました。
周波数が間違っていない(サブHz以下は測定器もないから判りません)ことを確認して、ターミナルからE(CR)と打ってFE-5680Aに周波数を記憶させて電源断。
再度電源を投入して12.288Mhzで発振するのを確認して無事、FE-5680Aの12.288Mhz化完了です。
出力信号は写真の通り±2.5kHzでは綺麗で測定環境の違いはあるものの、近接位相雑音についてはスペック通りLPRO-101よりも綺麗かも・・・・。
もっとも、昨日の記事にあるように±500kHzスパンで見ると、それなりにスプリアスがでているように見えます。
バンドスコープの問題かもしれませんが・・・・。
オーディオ用のクロックジェネレーターとしては、FE-5680Aの出力のサインウェーブを矩形波に変更する必要がありますが、その前に12.288Mhzのクリスタルでラダーフィルターを作って周辺スプリアスを押さえてから、矩形波に成型、その後先日製作した1/256分周回路で12.288Mhzから48kHzを作って、SC48の12.288Mhzと48kHzの両方を出力できるようにしたいと思っています。
ルビは大飯食らいなので、電源で思案中・・・スイッチング電源は使いたくないしなぁ~、ケースも含めて考えないと・・・・。
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