高性能な抵抗達
来週はハムフェアです。僕はハムフェアではC-058 「音創り研究会」にいますので、みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。
今日はDMS-05Dのために集めた普通ではない抵抗達をご紹介します。既にオーディオの分野では評価が固まっている有名なVISHAYのZ201やVARはご紹介しましたので、それ以外の抵抗達です。どれも電流雑音が少なく、MILLS以外は精度も抜群のものばかりです。
一番上
MILLSの無誘導捲線抵抗5Wです。無誘導捲線抵抗はDALEが有名ですが、このMILLSもナカナカの音をだしてくれます。
普通の捲線抵抗では抵抗線をグルグル巻きますから、インダクタンスを持ってしまいますが、それを極力減らした巻き方をした抵抗です。
DALEやMILLSの捲線抵抗は中低域が豊かな感じになります。W数が必要な電源系が似合いそうです。
上から二番目
VISHAYの金属膜抵抗VTA55 0.3Wです。普通の金属皮膜抵抗とくらべて0.3Wにしてはだいぶデブッていますが、音もファットです。もちろんノンインダクティブ・ノンキャパシティブ。
恐らくかなり薄い膜(フィルム)なのではないかと想像しています。ただ、金属箔(フォイル)よりは厚いみたい。
エージング不足の出音なので、エージングするともう少し大人しくなると思いますが、捲線抵抗よりもふくよかな印象を受けました。
上から三番目左から
左
アルファ・エレクトロニクスの金属箔抵抗。人工衛星に使われている抵抗です。黒い樹脂で四角くモールドされています。
VISHAYの最高級金属箔抵抗Z201と同等かそれ以上の性能を持っていますが、音質は未確認。ハムフェア後に落ち着いてやってみるつもりです。
中
アルファ・エレクトロニクスの金属箔抵抗でパッケージが樹脂モールドではなく、樹脂コーティングになっている廉価バージョン。抵抗の足も銅線からリード
(平べったい)になっていますが、中身は同じようです。恐らく宇宙や航空などの過酷な環境では樹脂モールド、一般的な精密機器には樹脂コーティングって感
じで使い分けられているのでしょう。
こちらは一週間程度エージングして音を聞いてみましたが、金属箔抵抗独特の高精細で歪みの少ない音を聞かせてくれました。
捲線抵抗まで出費するなら、もう少し頑張ってコチラにした方が良いと思います。
右
VISAYのVSH VISHAYの金属箔抵抗3兄弟の末っ子。長男次男は樹脂モールドですが、三男は樹脂コーティングになっています。使っている金属箔は次男と同じバルクフォイルなので、次男のS102Cの樹脂コーティング版なのかも。
今回紹介した抵抗の中では、一番安価に入手できました。そのうちアルファ・エレクトロニクスの樹脂モールド版とガチンコ勝負したいですね。
上から四番目(最下段)
VISHAYの金属箔抵抗S102Cの樹脂モールドを取り外したNudeです。Z201のモールドを取り外したのがVAR(Naked)ですが、金属箔抵抗はモールドを取り外すと音が良くなるようで、S102Cのアップグレードバージョンに相当します。
こちはまだ聞いていませんがVAR(Z201 Naked)の70%程度の価格ですから、価格帯はZ201と同じゾーン。音質的にはどちらが上でしょうか?
まだ他にも多数の抵抗を集めて試聴しましたが、今回紹介するのはあまり話題にならないけど高性能なハイエンドのヤツだけ。
また抵抗全てを十分なエージング後に聞いているわけではありませんが、金属箔抵抗は他の抵抗より一段と解像度が高くなるのは確認できました。また歪みも一段と減りますので、違いはかなりハッキリとわかると思います。
オペアンプやカップリングコンデンサーの違いがわかる方であれば、明確にその違いを聞き分けることができるレベルです。抵抗でこんなに音が変わるとは、まさに驚き。
変わり方の幅はカップリングコンデンサーやオペアンプ以上のようにも感じます。
なんせ無線でラグチューしていて「変わった」のが分かるわけで、これはかなり大きな変化と言って良いと思います。
通信機のオーディオラインやDACのI/V変換あたりに金属箔抵抗を使うだけで、了解度が良くなって別物の無線機になるんじゃないかな?
特に微弱なCW受信なんかに威力を発揮しそうな気がします。
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