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2010年10月17日 (日曜日)

ベランダ設置のVダイポールと突き出しホイップの比較

いづれも数日程度の運用ですので、ラフな比較ですが傾向は良くわかりました。
ベランダの手摺りから地面と平行に突き出したホイップは、突き出した方向(ホイップの方向)に対して感度が落ちる部分ができます。

これは当然のことですね。したがってベランダの左右方向と比較して、ベランダ正面方向は信号が落ちます。
頂角が90度程度のバンザイDPだと、正面は普通に、左右もやや弱い・・・程度でベランダから180度を突き出しホイップよりも上手にカバーできるようです。

昨日、各局の信号や交信した結果から感覚的に調べました。

                                    バンザイDP(頂角90度)    水平突き出しホイップ
ベランダ正面(南)                            ◎                             △
ベランダ左方向(東)                         ◎                             〇
ベランダ右方向(西)                         ◎                             〇
建物の反対側(北)                           〇                             △ 

全体的にバンザイDPの方が良い結果となりました。さすが、エレメント2本です。今回の比較は両方のアンテナともに、エレメントはモービルホイップHF-6FXを使っています。
設置場所が異なるので純粋な比較ではありませんが、違い過ぎる・・・という印象です。

〇と◎の差は5~8dB程度、S2くらいの差です。〇と△もS2くらい違います。

建物の反対側については、南側の建物に反射しているようです。ですからベランダ正面に強く輻射するバンザイDPだと、結果的に建物の反対側とも良く聞こえて飛ぶ・・・という結果になっていると推測しています。

ただ、この結果は相手局が全て水平偏波です。バンザイDPは間違いなく水平偏波ですけど、水平突き出しホイップとの差が大きすぎます。
やはりベランダの手摺りの水平突き出しホイップだとかなり垂直偏波成分が多いのではないかという思いが強くなりました。

水平突き出しホイップと比較して、突き出しV型DPは突き出した方向に輻射されます。また、DPの特徴の左右のヌル点はVの角度を狭くするほど緩くなって、8から0に近い形へと変化していきます。0型ならば、ベランダで疑似無指向性アンテナとして使えます。

ベランダでビームを回さないとすれば、高さを活かした形でカバー範囲を広くとることが大切になります。コンセプトは「満遍なく、それなりに届く」ですね。
6mのSSBの場合はベランダから見通せる180度に満遍なく水平偏波の輻射ローブがあることが条件となります。

そこで無指向性アンテナとなりますが、ホイップは垂直設置なら無指向性ですが、水平に突き出し設置だと水平となってDPみたいに8の上半分みたいになる・・・・って思っていましたが・・・・今回のことで、条件によっては水平偏波以外の成分も多そう(グラウンドウェーブでは偏波の違いは致命的です)です。

水平偏波で0型の輻射パターンを持つアンテナは頂角が狭い(90度以下かな?)V型DPと、昔懐かしいスクエアローアンテナがあります。
75cm四方というサイズはマンションのベランダでもなんとか扱えますし、ちょっと興味があります。頂角が狭いV型DPは垂直偏波成分が増えるのですけど、スクエアローは完全に水平偏波だった記憶が・・・

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コメント

 w(゚o゚)w オオー!、圧勝ですね。
 こうなるともうベランダアンテナのスタンダードは単体のモービルホイップではなくて短縮でもいいからダイポールって感じですね。
 うちには短いロッドアンテナで作られた給電部に短縮コイルの入ったアンテナがあります。これでしばらく頑張ってみようと思います。

投稿: JO1KVS | 2010年10月17日 (日曜日) 20時09分

KVSさん
大差が尽きました。水平突き出しホイップは水平偏波と思い込むのは止めた方がいいみたいです。
今回使ったHF-6FXは30%程度短縮して1m程度です。90度のV型だと幅は1.5mですから、ベランダでも十分設置可能だと思います。
30%までならフルサイズとの差はわかりません。50%短縮だとロスを感じます。
問題はV型のブラケットですね。まな板に大きめのL型金具があれば簡単に作れます。
水平に突き出すスタイルだと、やはり頂角90度とか狭い方が建物の影響が少ないようです。

投稿: JI1ANI / 福井 | 2010年10月17日 (日曜日) 20時59分

そうですね。先端が建物から離れることは大切ですね。

試してみたいのは、斜め下向きのホイップ。
航空母艦の船縁にズラッと並んだHF帯のアンテナみたいに。
飛行機に引っかかからないように上にアンテナを付けないのかと思いますが、下向きアンテナ、上空にたくさん飛びそうで、7MHzあたりの国内QSOには向いているかも知れません。
あくまで見た目のイメージですけど・・・。

投稿: JO1KVS | 2010年10月17日 (日曜日) 23時49分

KVSさん
確かホイップを斜めにすると、広い角度の方向への輻射が増えたように記憶しています。
モービルで近距離EスポQSO時には、斜め45度程度に傾けるとS2-3程度強くなります。
7メガでも垂直と斜め45度では斜め45度の方が国内に有効でした。ベランダ突き出しホイップの場合も同じことがおきる可能性は高いですね。
国内QSOだと釣竿も斜め下に突き出すのが良いかも。固定方法とか、階下への配慮が必要だとは思いますが、インバーテッドVの片側だと思えば納得できる結果が得られそうです。
2m程度のホイップなら、結構実用的に出来そう・・・ですね。

投稿: JI1ANI/福井 | 2010年10月18日 (月曜日) 12時37分

■追記■
この記事はグラウンドウェーブを前提に比較しています。電離層反射を前提とした伝搬ではありませんので、HFの短縮ホイップで電離層反射を利用したQSOには当てはまらない場合もありますので、ご注意ください。

投稿: JI1ANI/福井 | 2010年10月22日 (金曜日) 12時23分

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