真空管マイクプリアンプ 30Vバージョンの調整
30V化した真空管マイクプリの波形をオシロで確認してみました。簡易的な回路ですから多少は目をつぶるとして、自分的には十分な結果が得られるように、回路定数を少し変更しました。
色々と考えましたが、最終的にはプレート電圧をほぼ一定にしつつ、バイアスが深くかかる様に調整してみました。
調整は1kHzのサインウェーブをマイクプリ経由と直接オシロに取り込んで比較する方法です。
シグナルジェネレーターが安物ですので、赤いサインウェーブが三角波っぽい形ですが、ご勘弁を。
黄色はマイクプリアンプで増幅後の波形。赤色の入力信号に対して結構似ています。下膨れしないように調整しましたが、これが限界でした。まぁ、簡単な回路ですからね。
なるほど~~~~。
1kHzを基準にすると低い周波数は位相が遅れて、高い周波数は位相が進むわけだ。もちろん、優秀なアンプは周波数によって位相がズレてはマズイわけですが、全周波数帯域に渡ってピッタリ一致しているマイクプリアンプってあるのかな?
こういうのが音の味付けになるんでしょうねぇ・・・。低域の位相を遅らせて音に厚みを持たせることはサウンドクリエイトの手法の一つですが、意図しなくても作ったアンプが自然と音に厚みがでるようになってしまうこともあるわけですね。
もちろん、上手に作れば位相がズレたりしないのでしょうけど・・・・ね。
僕の場合は無線用ですから音に厚みが出るのは大歓迎ですけど、クラシックの録音だと勝手に楽器の音に厚みが増したらマズイだろうなぁ・・・・。
世の中に非常に沢山の種類のマイクプリアンプがあって、弦楽器とか、ボーカルとか、ジャズとか・・・ジャンル毎にマイクプリアンプの評価が違う理由はこの辺りにあるのかも知れませんね。
マイクプリアンプって周波数特性は後工程でどうにでもなるから、実はコッチの周波数毎の位相ズレの方が重要なんじゃないかなぁ・・・・・って思いました。
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コメント
そうなんですよね。
コンデンサーの味付けで魅力的な響きがだせますね。
DMS-05Dのときもそうでしたが、CとRで遊べそうですね。
投稿: JE3OZB/JA1AGJ | 2011年1月 8日 (土曜日) 13時39分
AGJさん
そうですね。電圧が高いと素子の差が出にくいように感じていますけど、やはり違いがでるようですね。
ただ、容量などが支配的で部品の種類の差は出にくいように感じていますが、勘どころがわかっていないだけのように思います。
投稿: JI1ANI / 福井 | 2011年1月 9日 (日曜日) 14時06分