« 雪の日のノイズ | トップページ | HK0NAの聞こえ具合 »

2012年1月26日 (木曜日)

モニター受信機

Photo ハッとするような変調で送信するためには、送信系統を見直すことはもちろんですが、発声という基本のキを見落とす方が多いようです。

この人は良い音だなぁ・・・と思っている方とアイボールすると、良い発声だなぁ・・・と思うことが多いのです。良い声ではありませんよ。良い発声です。

いづれにしても、自分の送信した変調をモニターするのが基本。僕はモニターする場合に二つのことに気をつけています。
1つめは自分の送信した音声を最良の状態でモニターすること、文字通りモニターするわけです。
二つ目は相手が受信しているであろう環境での聞こえ方を知るということです。

自分では3kHzのワイドフィルターでモニターして「ん~~~いい低音」と悦に入っていても、相手局が2.4kHzのフィルターで受信してると、いい低音なんて全部カットされて聞こえません。
自分でモニターする時は3.2kHz(0-3200Hz)フィルターで調整して、2.4(300Hz-2700Hz)、2.6(200Hz-2800Hz)kHzのフィルターでもモニターして、どの帯域でも良い音で聞こえるように調整してから再度3種類のフィルターでモニターして確認、そして再度調整・・・・を延々と繰り返します。

こんなことをしていると、モニターしている無線機によって自分の変調がだいぶ違って聞こえることに気がつきます。
ICOMのDSP機でフィルター幅などの設定が同一でも受信音が変わります。無線機が違えば受信回路も違うし、受信音が違うのは当然のことなんですが、どこかに音質の基準をおかないと、調整してもどこに向かってなにをどう調整しているのかワケがわからなくなってしまいます。
つまり明確な基準が欲しいのです。

IMDの調整なら、信頼できる測定器と測定環境があれば計測できますが、どんな感じに聞こえるのか?という感覚的な部分は測定器ではどうにもなりません。
真空管アンプみたいに歪みが多くても「いい感じ」に聞こえることがあるわけで、人間の耳で確認する以外に方法はありません。

普通に考えると「信頼できる無線機」でモニターすればいい・・・ってことになりますが、一番信頼できる無線機はメイン無線機として使っているわけです。するとモニター用には2番目、3番目の無線機ということになります。

と同時に先程の「無線機によってかなり聞こえ方が違う」という問題もあって、自分の中でず~~~っとひっかかっていました。昨年、シャックの整理を考えていた時に「モニター受信機を作る」という解決策(?)を思いつきました。

つまり、モニター受信機で送信したママの音を色付けナシに近い状態でモニターして、これを基準とする。
サブの無線機では、相手の受信音を想定したモニター用として位置づける。モニター受信機での聞こえ方と、サブ無線機での聞こえ方の差を経験則として積み重ねることで、モニター受信機と一般的な無線機での大凡の聞こえ方の「差」が掴める

モニター受信機は、昔から簡単で優れた受信音質が評価されているダイレクトコンバージョン方式でしょう。なんといっても簡単な回路ですから。
DC方式のモニター受信機は以前CQ誌にJA1AEA鈴木さんがモニタ受信機の製作記事をCQ誌に掲載されていました。該当号は持っていませんが、JA2HYDさんがその記事を参考にしてモニター受信機を製作、ネットで公開されています。
そこで、この製作記事を参考にして製作を進めることにします。

ということで、写真はDCモニター受信機の音質のキモ、DBMと低位相雑音の発振器。

|

« 雪の日のノイズ | トップページ | HK0NAの聞こえ具合 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 雪の日のノイズ | トップページ | HK0NAの聞こえ具合 »