MFJ1026の感度向上
MFJ1026を使っている方は世界中にいて、検索すると改造記事が多数ヒットします。一番信頼できそうな改造記事は御大W8JIのインストラクションでしょう。MFJ1026改造のバイブル的な存在だと思います。
僕もGain Improvement Mod.を試したところ、かなりゲインがあがりました。MFJ1026の基板は表面実装タイプなのでハンダこてが2本あればチップ部品は簡単に取り外せます。
調子に乗ってFilter Modificationsも施しました。
ところがCautionに書いてあるのを読んだのですけど、何が起きるのかの想像が足りませんでした。
第二アンテナのApex 303WAは中波帯の感度がメチャ良いので、ハイパスフィルターを取り外したら、5メガあたりまでMFJ1026の位相マッチング回路がオーバーロードして、混変調を起こすようになってしまいました。
過ぎたるは及ばざるがごとし・・・・。
そんなわけで、自作のマルチバンドバンドパスフィルターを押し入れから引っ張りだして、第二アンテナとMFJ1026の間に入れました。バンドパスフィルターはアマチュアバンド用ですから、中波帯がブロックされて混変調は発生しなくなりました。ヤレヤレ・・・。
たぶん303WAを使わなければ、送信所の近所じゃなければ大丈夫ではないかと思いますが、303WAは中波帯の感度が良すぎです。僕のところでは303WAで中波帯をIC7800で受信するとSメーターが60dBを超えて張りつきます。こんなこと初めてです。
さて、ここまで改造すればフルコースで・・・ということで、最後の仕上げ(?)とばかりにExtending Phase Rangeにも挑戦。ちょっと複雑そうだけど回路図と睨めっこしてフムフム。なるほどぉ~~~。
要するに第一アンテナと第二アンテナを入れ換えてしまう・・・という単純な発想です。でも、思いつくのは凄いですが・・・。
でも、僕の場合は第一アンテナのみ、第二アンテナのみ、2本を使ったノイズキャンセルと3モードで使いたかったので、MFJ1026の電源がOFFでも受信アンテナが切換できるようにコネクターと基板の間にスイッチを入れて、第一アンテナと第二アンテナをスワップできるように改造しました。
無線機の受信アンテナ端子にMFJ1026を接続する場合は送信電波はMFJ1026の内部を通りませんし、無線機側からPTTをリモートコントロールすれば単体のディレイは殆ど使いません。そこでMFJ1026のパネルの一番左側のT/R DELAYのボリュームを取り外して、パネルの穴に6Pのトグルスイッチを取り付けてアンテナ切換スイッチとしました(写真はパネルの内側)。
MFJ1026の電源スイッチがOFFの場合は単純に受信アンテナ切換器として動作し、MFJ1026がONの場合は第一アンテナをノイズアンテナに、第二アンテナをメインアンテナとして使うことができ、位相を変える範囲も記事のように広がります。
ここまで改造するとMFJ1026がオリジナルとはベツモノのように使いやすくなります。ノイズのヌル点もシャープになって、ボリュームを回すとスッとノイズが消えるようになります・・・というか、ヌル点はクリチカルですが、谷が深くなるのでチューニングがラクになります。
テストしてみると、S7~9以上振ってジャージャーうるさい人口ノイズは殆ど消せます。S9+のノイズが綺麗に消えて無音に近い状態になり、OHがCQ出しているのが聞こえたりして夜7メガのワッチを楽しんでいましたが、送信しようと思って気がつきました。
この状態では第一アンテナから送信した電波を、高感度の第二アンテナで受信してMFJ1026に流れ込み、最悪初段を焼いてしまいます。感度対策で過大入力用のランプヒューズとか保護ダイオードとか外してしまいましたからね。
そこで無線機のPTTと連動するリレーを増設して、MFJ1026の電源ON/OFFに関わらず、送信時に第二アンテナはMFJ1026から切り離すようにしました。第一アンテナはもともとMFJ1026は送信時はスルーですが、無線機側で同様な処理がされています。アンテナ切換スイッチで第一アンテナと第二アンテナを入れ換えても、送信時にはアンテナが無線機やMFJ1026から切り離されるように改造しました。
本当はシーケンサーを入れて、無線機から電波が出る前にアンテナを切り離すよう無線機の送信を数十ms遅れるようにすべきですが、今回は普通に無線機のPTTと接続しただけです。
これで暫く様子をみてみようと思います。
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