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2013年2月25日 (月曜日)

10Mhz基準周波数発振器 UTC108663

Utc_108663 IC-7800にはOCXOで自作した基準周波数発振器を接続していますが、OCXOの電圧による周波数微調整回路が故障したようで、周波数が微妙に狂うようになってしまいました。

OCXOの周波数はトリマでも調整できますが、ミリHz単位をドライバーで調整するのはとても難しいです。バーニア付きじゃありませんから。

狂っても数Hz程度なので、運用していても誤差の範囲だと思いますが、だんだんズレが大きくなり気になっていました。数年前にOCXOの予備として中身はOSCILLOQUARTZ社のOCXO8663と同等と言われているUTC 108663を入手済でしたので週末に交換しました。

現状のOCXOとサイズもピンの太さもピンアサインも異なるので注意しながら、配線や基板を修正して、無事載せ換え完了。OCXOの出力が10dBm程度ありますので、-10dBのアッテネータを入れて出力は0dBmになるようにしました。

周波数微調整用のポテンショメーターは20kΩ以上を推奨とのことですが、現状は10kΩです。そこで、ポテンショメーターを挟むようにホット側とコールド側に5kΩの固定抵抗を直列に入れて5+10+5=20kΩになるようにしました。周波数の調整範囲は狭くなりますが、可変部分が中央の10kΩとなって回転角と周波数の変化幅は半分になり、微調整しやすくなるはず。

Utc_ocxo108663 久しぶりにルビジウム発振器を丸一日温めて安定させ、周波数カウンターに基準信号として接続。ルビジウム基準の周波数カウンターでOCXOを調整します。

同じように丸一日通電したOCXOの調整は、ポテンショメーターを回して周波数を微調整するのですが、前後に固定抵抗を入れたポテンショメーターはとても調整しやすかったです。

ドライバーでクリクリクリッ・・・クリリ・・・と回して簡単に10000000.0Hzまで調整できました。それから数時間周波数を監視しましたが10000000.0Hzのままでした。

どうやら、このOCXOは発振周波数の安定度が高いように感じます。さすがダブルオーブン。
周波数が0.1Hz単位まで追い込めたので、更に追い込むためにリビジウム発振器とOCXO発振器でオシロにリサージュを表示させ、ポテンショメーターを微妙に調整してリサージュが「ピタッ」と止まるようにしました。

Utc_108663_5khz_s 本来は数日以上かけて追い込むべきとは思いますが、正直に言えばシャックの室温の変動でミリHz単位で変化するのは以前に経験済なので、1時間程度動かない状態まで調整してOKとしました。

調整後にスペアナで計測してみると、以前のOCXOよりも1kHz以下のノイズが少ない印象を受けましたが、この辺りのレベルだと電源ノイズなのか何を計測しているのか、よく分かりません。

でも、ツノは電源由来であることは確認できているので、いずれにしても電源を工夫しないとOCXOのポテンシャルは引き出せませんね。

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