Mini-Whipを使ったノイズキャンセル その1
pa0rdt-Mini-Whipを屋上の手すりの基台に取り付けました。基台は手すりにジャンパーしてグラウンドに落としています。
本体の下の塩ビパイプ状のものは、本体を手すりから離すために便宜的にコモンードフィルターを使いました。
同軸の外皮は基台部分で手すりのグラウンドに接続された状態です。
Mini-Whipは周囲の状況にとても敏感で、本体を周囲の金属やコンクリートから離せば離すほど感度がグングンあがります。
販売しているアイキャスが、Mini-Whipの設置状況による感度差のデータを公開しています。建物や金属から離せば離すほどノイズが減って感度があがるようです。
僕も2エレのマストの上50cmに仮設置したところ、TBSはS9+70dB程度(Sメーター張りつき)という、IC-7800では過去、最も強力にTBSを受信できました。短波帯もガンガン聞こえました。
今回は周囲のノイズを受信することが目的なので、写真のように設置してみました。手すりまで30cmですがTBSは+60dB程度で受信できます。
写真の設置状況でのMini-Whipの受信状態です。
TBSより送信所が近いFEN(810kHz)が-10dBを超えていますね。恐るべしMini-Whip
わざと手すりに近づけているのにこの感度。
でも、短波受信には不要な中波放送局の信号が強烈すぎます。このままノイズキャンセラーに接続すると、オーバーロードしちゃいそうです。
そこで、ICASのハイパスフィルターをMini-Whipの電源挿入装置とスペアナの間に挿入してみます。
おお~~~
HPFで3メガ以下が綺麗にカットされ、お目当ての短波帯だけ通過しています。これならノイズキャンセラーもオーバーロードしないで、お仕事してくれるでしょう。
7.3MHz付近に-50dB強の放送局が見えるので、これを目安に比較していきます。
次は、メインアンテナのスクリュードライバーを7メガで同調させた状態での受信スペクトラムです。このメインアンテナとMini-Whipで受信した信号をノイズキャンセラーに入力、ノイズをキャンセルする計画です。
7.3MHz付近に-20dB弱の信号があります。Mini-Whipでは-50dB強でしたから、約25dBの差があります・・・・なんて淡々と書いてますが、これは凄いです。
だって、スクリュードライバーで59+25dBで聞こえる信号は、Mini-Whipでも59で聞こえるってコトです。
あんな苦労して色々チューニングしたアンテナが、10分でホイッと取り付けたタバコの箱サイズのMini-Whipと25dBの差ですよ
しかも、最初にご紹介したように「わざと感度が落ちるように設置して」25dBの差ですからね。
因みに僕のスクリュードライバーは7MHzだと、フルサイズ比で-2~5dB程度と推測しています。
Mini-Whipの信号をプリアンプで多少補えば、スクリュードライバーとMini-Whipの差は20dB以下にできます。
良い感じでノイズキャンセルできそうな予感
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コメント
おはようございます。
非常に興味がある実験ですねぇ。
結果が楽しみです。
投稿: 大熊小隊長 | 2013年3月21日 (木曜日) 07時44分
大熊小隊長さま
いゃぁ、いいです。感度も適当なロングワイヤーよりもありますし、なんと言っても小さいです。
但し、周囲の影響を受けやすいような、屋根や手すりから可能な限り離すと、どんどん感度があがります。
投稿: JI1ANI/福井 | 2013年3月27日 (水曜日) 00時00分