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2013年3月23日 (土曜日)

Mini-Whipを使ったノイズキャンセル その2

Photo 今回のテストは左図のシステム構成で行っています。オレンジ色が今回購入した機材。ブルーは以前から使っている機材です。
メインアンテナとMini-Whipは約6m間隔で設置しています。

Mini-Whipの電源ユニットにはアイソレーショントランスが内蔵されています。デフォルトではグラウンドがリフトされ、アンテナ側と無線機側のアースが接続されていません。

確認してみると、僕の環境ではリフトすると逆にノイズが増えるため、リフトしないように内部のジャンパーを変更し、アンテナ側にCMFを挿入してコモンモードを阻止します。

さて、肝心のノイズキャンセルの効果ですが、ハッキリ言って凄いですsign03

Mini-Whipの短波帯は感度が不足気味ですが、それをノイズキャンセラーのプリアンプで補うことで3.5~18メガまで高いノイズキャンセル効果が得られました。強力な中波放送の影響も全く感じません。やはりアイキャスのHPFを入れて大正解でした。

303WAでは、7メガではノイズを綺麗にキャンセルできましたが、他のバンドでは効き目が明らかに甘かったのです。これはノイズ受信アンテナとして使っていた303WAの感度がバンド毎に異なり、7メガ以外では僕のメインアンテナ並にノイズを受信できないことが原因と推測しています。

今回のテストではMini-Whipが得意なローバンド(3.5~10メガ)だと、感覚的な表現で申し訳ありませんが、近所が発生源と思われる人工的なノイズなら9割の確率で消せる印象です。

いままでキャンセルできなかったノイズをキャンセルしていくと、ノイズ源が複数存在する場合があることもわかってきました。二つのノイズが重なっていると、一方を完全にキャンセルすると、初めてもう一つのノイズが綺麗に聞こえてきます。
結果的にはノイズをキャンセルできないのですが、同時に2種類のノイズはキャンセルできない原理なのでしかたありません。

ノイズキャンセラーの説明書には「ノイズ受信用のアンテナは、Qが低く特性がブロードなアンテナが適している」と書いてあります。
そもそも、ノイズキャンセラーが欲しくなる市街地で、Qが低くて特性がブロードなアンテナ(=基本的に大きなサイズのアンテナ)を用意するのは困難ですが、Mini-WhipはQが低くて非常にブロードな特性でコンパクト。まさにピッタリです。

テストしていて気づいたのですが、Mini-Whipを使うと、キャンセルする時の谷(ノイズが消える部分)がとても深くなります。それ以上に顕著なのは位相が安定していることです。いままでは位相を調整してノイズをキャンセルしても5分程度で位相がズレることが多かったのですけど、Mini-Whipを使うとルビジウム発振器みたいに位相がズレません(ノイズが綺麗に消えた状態が長く続く)。

Mini-Whipのアンテナエレメントに相当する金属片は10cm四方もありません。受信する電波の波長と比較すると、まさに「点」です。受信してて、いままでのアンテナと聞こえ方が違う印象を受けます。
また、遠方から電離層反射して届く電波のキャンセルはかなり難しいとされています。電離層で反射する時に位相がゆっくりと変化するからです。

ところが、Mini-Whipを使ったノイズキャンセル効果を調べていて、遠方(大陸方面?)から伝搬する電波を20分以上、安定して(数日間に渡り毎晩)キャンセルすることができました。
後半はノイズキャンセラーONです。音量は一定ですので、S/Nで比較してください。

Mini-Whipとノイズキャンセラーは相性抜群です。ノイズキャンセラーは不確実性の代名詞(?)みたいな存在でしたが、Mini-Whipと組み合わせてみて、信頼性の高いノイズ除去装置に思えるようになりました。

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コメント

初めまして。どよよん無線技士こと、JM1DPL/三ツ木です。以前から、楽しく読ませて頂いています。特に、同じ「アパマンハム」として周辺ノイズへのご苦労は、痛いほどよく解ります(ρ_;)
私も姉妹機の「MFJ-1025」を持っており、ベランダのダイポールと平行に張ったLWで40mより下は結構行けていたのですが、ハイバンドの方がどうもNGで苦慮しておりました。今回の福井様の実験は興味津々・・・陽気も良くなったことから、改めて「ノイズ退治」に手を染めようかと思っている次第ですが、やはり15m以上のハイバンドは、ノイズキャンセラ自体の感度不足なんでしょうか!?
何れにしても、ノイズアンテナにアクティブアンテナを活用する工夫には脱帽です(*^-^)v

投稿: どよよん無線技士 | 2013年3月26日 (火曜日) 00時44分

三ツ木さん
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
MFJ-1025は内蔵アンテナ無しですよね?天板に穴がないし、外部アンテナ使う場合が殆どですから、MFJ-1025の方がいいと思います。
Mini-Whipは20メガまですね。21や50メガも受信できますが、かなり感度が落ちます。長波を犠牲にして短波専用に改造すれば感度があがるようです。

以前50メガでキャンセルの実験しましたが、ノイズ受信端子に一定の強度で信号が入力されれば、キャンセルできましたのでノイズキャンセラーではなく、ノイズアンテナの感度不足だと思いますよ。

投稿: JI1ANI/福井 | 2013年3月27日 (水曜日) 00時06分

福井さん、こんにちは。
参考になる情報、ありがとうございます。50MHzまでキャンセリングできるということは、我が設備においてはやはり「HFハイバンドの感度不足を如何に補ってやれるか」が課題ですね。
MFJ-1025の前にあまりアクティブデバイスをおかない方がいいものと高を括っていましたが、比較的広帯域なアンプの前置など、少し工夫してみようと思います。

投稿: どよよん無線技士 | 2013年3月27日 (水曜日) 12時50分

三ツ木さん
こちらの実験では20dB程度の広帯域で大入力に耐えるプリアンプがあると良さそうでした。
もしくは送信用と同等のアンテナをもう一本ですね。LWは想像以上に送信用に同調したアンテナよりも感度が悪いです。
但し綺麗に同調すると三ツ木さんがご経験されたように、送信用アンテナに影響がでますので、痛し痒しというところです。
ノイズだけ高感度なアンテナがあると嬉しいのですが・・・。そんわけでMini-Whipにたどりついたわけです。

投稿: JI1ANI/福井 | 2013年3月27日 (水曜日) 19時29分

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