Mini-Whipを使ったノイズキャンセル その3
NCC-1を使ってみて、改めてその操作性の良さに驚いています。クリチカルだったノイズキャンセル操作が、とても簡単にできるのです。
MFJ-1026は改造で取り付けたアンテナ切換部しか使わなくなってしまいましたので、NCC-1でノイズキャンセルすることにして、全体構成を見直しました。
ノイズキャンセルには複数のアンテナが必要です。一般的には2本必要です。この2本のアンテナは周波数特性や利得、偏波などがなるべく同じものが好ましいです。ベストは同一のアンテナを2本ですね。
ダイポールやバーチカルを2本、しかも同じ高さに・・・とか考えると現実的ではありませんが、Mini-Whip2本なら、なんとかなります。2本のMini-Whipを作って、NCC-1に接続してノイズキャンセルすると、スパッと綺麗に効くのです。
2本のMini-Whipは自作とはいえ、ほぼ同じですから、差は設置環境だけです。やはり、ノイズキャンセルが難しいのは、メインの送受信用のアンテナとノイズアンテナで設置環境や利得、周波数特性、偏波面、それに設置場所の差で、条件が異なるからではないかと思います。
一般的に言われている「ノイズアンテナでメインアンテナよりも、ノイズを強く受信できればキャンセルできる」は嘘ではありませんが、経験上、そのようなア ンテナの設置は困難です。大抵はメインアンテナではノイズアンテナ以上にノイズを強く受信します。だって、みなさん性能が良いからメインアンテナにしているわけです。
位相を打ち消してキャンセルするなら、同じ性能のアンテナ2本が良いことは理解できますが、性能が良いアンテナを2本建てるのも、これまた現実的ではありません。性能が良いアンテナは大きくて長いのです。小さくて性能が良いアンテナがあればベストです。
Mini-
Whipは極小ですが、性能はソコソコあります。超DXは無理ですが、そこそこDXは十分聞こえます。国内だったら全然問題ありません。
僕のところではメインのアンテナでSメーターが振れ
る信号なら、Mini-Whipで聞こえますヨ。でも、S2でDX聞こえていても、S8ノイズで掻き消されてしまう・・・という状態を解決するために考え
たのが今回のシステムです。
今回はMini-WhipからNCC-1までは安価な1.5C-2Vを25m、念のために2本のMini-Whipへは等長です。2本のMini-Whipは7m間隔で設置しました。
Mini-Whipへの給電は同軸給電としてNCC-1の同軸給電機能を使いました。同軸の途中に入れる電源供給ボックスが不要になり、配線がスッキリしました。
アマチュア無線では使わなくなった75Ω同軸ですが、安価ですので受信アンテナ用としてはオススメです。今回1.5C-2Vを使っているのはアルミサッシ窓の隙間を通す必要があるためで、壁に同軸引き込み用の穴があれば、ホームセンターで安価に購入できる太めな同軸を使ったと思います。
なお、Mini-Whipでは50Ωでの利用と75Ωでの利用で差は感じませんでした。
無線機への接続は、ノイズキャンセラーNCC-1の出力を無線機の受信アンテナに接続しました。このようにすると、無線機側で普通のアンテナとMini-Whipを切換できます。
普段はメインのアンテナで運用し、ノイズキャンセラーを使いたい時には受信アンテナを選択するわけです。
もちろん、ノイズがない時もMini-Whipを受信のサブアンテナとして使っていますが、DXがメインアンテナよりも強く受信できることが結構あります。
| 固定リンク
コメント