簡易RF Samplerの改造 その2
簡易RFサンプラーをコア結合方式に変更しましたが、トロイダルコアへの巻き数を1回のつもりで2回にしていたことに気づきました。ついでに計測方法も間違えていました・・・・。トホホ。
いい加減にやっても周波数特性は良くならないと思い、トコロイダルコアを使う以上は教科書である「トロイダル・コア活用百科」を参考にすることにしました。402ページの20dBカプラーです。
20dB取れるなら、後はアッテネーター入れて・・・という算段。
トロイダルコアは手持ちのTDKのパッチンコアZCAT1518-0730を使うことにしました。何から何まで教科書通りでも発見がありませんし・・・・。配線やファラデーシールドなど基本的な部分は教科書通り、コアへは0.32mmΦのエナメル線10回巻です。
パッチンコアは同軸を配線した後からパチンってできるので、教科書のコアよりも工作は格段に楽になります。巻数の変更も手軽にできますからね。
そんなわけで、工作としてはとてもラクチンでした。実はケースが小さいので、コアをパッチンと締めつけるのが一番大変だったりして・・・
今回はBNCから同軸を伸ばしていますが、直接エナメル線で配線してもも50メガまでなら影響ないと思います。
結果ですが、これが見事に20dBのカップラーになっていました。HF帯を±0.3dBでカバーしているのです。びっくり簡単に素晴らしい特性が得られました。
ZCAT1518-0730と教科書で使っているFT-50-72はコアとしての特性が似ているのかもしれません。このフラットな特性は素直に嬉しい。
でも冷静になって考えてみると、-20dBでは200Wが0.01倍の2Wにしかなりません。
手持ちのアッテネーターの耐圧は2Wですから問題ありませんが、耐圧ギリギリで使うのはなんとなく不安です。でも、このフラットな周波数特性は測定用・モニター用としてとても魅力的です。なかなか上手くいきませんね。
最初に作ったC結合のRFサンプラーはお手軽さと減衰量と周波数特性を上手にバランスしているなと改めて感心しました。
最終的には200W→1mWになる-53dBが必要な減衰量です。外付けの固定アッテネーターで-20dB程度は確保すると仮定すると、サンプラーで-33dB必要です。
あと-13dB増やさねばなりません。
う~~~~ん。
やはりコアの巻数増やす方法かな?でも、二乗に反比例だからなぁ・・・。それにあまり巻数増やすと、高い周波数で良くないことがおきそうだし・・・・。
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コメント
こんばんは。おや、ついに普通のカップラーになりましたね。
僕は31回巻でほぼ-30dBのものを作って使ってました。
特性は取りなおさないとわかりませんが、
まあHFでは問題なかったと思います。
コアはFT-50-61だったはず。
その後それにもう一個コアを付け足して方向性結合器に
改造しようと考えたりしてましたが、
結局出来合いのをつい買ってしまってそれを使ってますHi。
あと抵抗分割で50dBというのも転がってます。
投稿: ji3gab | 2013年6月24日 (月曜日) 00時19分
gabさん
こんばんわ。そうなんです。周波数特性を考えたらこうなっちゃいました。
コアへの巻数ですが・・・。コア材質で違うものの目安としては・・・・
10回巻 -20dB
20回巻 -26dB
31回巻 -30dB
ってことですね。こういう情報が大切だと思うんですよねぇ。
恐らく50MHz程度までなら結構巻いても問題無さそうだと感じました。
投稿: JI1ANI/福井 | 2013年6月24日 (月曜日) 00時31分
こんにちは。
はじめまして、ja3dxtともうします。いろいろな事にチャレンジされておられ、興味深く拝見させていただいてます。
さて、今回のRF Sampler ですが、確かに-20dbカプラーとして、動作しているようですが少し気になるところがありますので、コメントさせて
いただました。 構造から推察しますに、本線系のインピーダンス(50Ω)がかなり乱れているのではと思われる事です。 同軸の芯線にチョーク
にもなる大きなパッチンコアが入っているのでSWRがかなり悪化しているのではと推察しております。カプラーの要はいかに本線系に影響を与えずに測定端子に信号を得ることだと思うのですが・・・・。 ちなみにこちらで自作した-20dbカプラーはHFから500MHzまでSWRは1:1です。
後、所定の減衰度が必要ならば抵抗でπ型ATTを組み込めば良いのでは。 自作のカプラーの写真および特性などは、mail アドレスが分かればお送りいたします。
投稿: 福田 昌彦 | 2013年6月27日 (木曜日) 15時09分
福田さん
アドバイスありがとうございます。パッチンコアが相対的に大きいのでSWRが心配でしたが、50メガまでなら問題無さそうなので手持ちのコアを使いました。
高調波を計測する目的だと500MHz辺りまでの周波数特性が必要だと思いますが、今回は基本波の観測とモニター目的なので50メガまででヨシとしています。
抵抗によるアッテネーターは考えていますが、なるべく発熱を減らしたいので方法を考え中です。
ケースを大きなものにすれば良いのですけど、ケースの廃品利用が前提だったので、本末転倒気味ですがご容赦ください。
投稿: JI1ANI/福井 | 2013年6月27日 (木曜日) 23時23分