OCXOの電源ノイズ考 その4 電池
手持ちのOCXOの電源を乾電池にした時の近傍ノイズを実験用電源と比較してみました。まずは実験用電源での結果から。
OCXOの用途を考えると、ノイズが影響するのは発信周波数の近傍ノイズだと考えて、今回は±15kHzで計測しました。
周波数が離れていても基本波から-30dB程度レベルでノイズがあれば別ですが、高調波以外では-90dB程度取れているようなので、あまり気にしても・・・と考えました。
ご覧のように実験用電源の場合は基本波の±3kHz程度には多数のノイズがあります。また、約1kHzおきにもノイズがあります。電源の1kHz付近のノイズがキャリアを揺らして発生したかも・・・と考えて1kHz付近も計測しましたが、原因らしきノイズは発見できませんでした。
さて、次は期待の乾電池です。以前の記事「APB-3 スペアナの限界?」でご紹介したTCXOのような綺麗な信号が得られるでしょうか?
約1kHzおきにノイズが見えるものの、実験用電源と比較して±3kHzに広がる近傍ノイズが少ない結果が得られました。
乾電池も実験用電源も、両方が1kHzおきにノイズを出すとは考えにくく、また1kHz近辺にはノイズは計測できなかったので、恐らくは測定環境にノイズが混入しているのではないかと推測しています。
また、OCXO自身がノイズを出している可能性も否定はしませんが、おいおいわかってくると思います。
色々と考慮すると±3kHz程度の特性がポイントだと思うので、自作電源での近傍ノイズが今回の乾電池みたいになれば、僕としては大成功と言えると思います。
僕の目的だと、発振周波数の精度や安定度は実際の運用に不都合がないレベルなら十分で、信号の純度をどれだけ高めることができるのかが勝負です。
一番精度が高い測定器がAPB-3なので、基本波近傍の目立つノイズ退治をボチボチ進めていこうかな?と思っています。
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