JI3GAB局がデジタルプリディストーション実験に成功
SDRでオンエアされている方が増えてきたように感じています。SDRだと高性能な無線機が安価に作れることが原因ではないかと思いますが、広帯域なスペクラムスコープ機能があることも大きな理由だと思っています。
送信では送信信号をダイレクトに生成するので、容易に色々な変調方式に対応できるのですが、その柔軟性を活かして「歪みを減らす」技術がプロの世界では実用化されています。
その一つがプリディストーションで、ノイズキャンセラーみたいな動作原理で歪みを減らす技術です。
つまり源信号が終段などで歪んだ波形になるのなら、源信号を生成する時点で増幅している間に歪む方向とは逆方向に歪んだ波形を生成して送信します。増幅して+1に歪むなら、源信号を生成する時に-1で歪ませた信号を生成します。
増幅回路では+1歪むので、-1歪んだ信号が入力されると、増幅回路での歪みと相殺されて歪みの少ない電波が送信できるという仕組みです。
このデジタルプリディストーションの実験にJI3GABさんが成功しました
通常のSDRのIMDは-30dB程度なんですが、プリディストーション技術で出力50W以上で-60dB程度にすることに成功したようです。僕も
SDR無線機があれば追試させていただくのですが、生憎持っていません。SDR無線機を持っている方は、試されてはいかがでしょうか?
詳細はJI3GAB/blogでどうぞ。
なおJI3GABさんは、ブログのurlでもわかるように、筋金入りのSDRerです。SDR黎明期から色々な実験と試作をされていらっしゃいます。ディジタルプリディストーション技術は、そのうちメーカー製の無線機にも応用されると嬉しい技術です。
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