チップ部品を使ったHPF をケースに入れました
以前の記事「チップ部品を使ったHPF」をダイキャストケースに納めてみました。
中波帯の強力な放送局の電波を弱めつつ、160mでは最小限の影響に留めるように考えましたが、中波帯放送局の阻止を優先した設計です。
僕としてチップ部品だけで作った初めてのフィルターですが、裸基板でも自分で驚く程の特性が得られ「コイツをケースに入れればさぞかし特性が良くなるだろう・・・」と思っていました。
フィルター類を自作された方は経験済だと思うのですが、確かにケースに入れるだけで良くなる面もありますが、グラウンドの処理一つで特性が変わるヤヤコシイところもあることが判りました。
今回の製作での最大の収穫は基板のグラウンドと金属ケースの接触方法でした。中身はお恥ずかしい状態なのでお見せしませんが、結局は教科書通り「インピーダンスを低く」保つように接触させると一番良い結果になりました。
僕の大好きな「お手軽」「手抜き」は通用しません。グラウンド処理は基本に忠実に「インピーダンスを低く」保つようにすると、シミュレーションに近い結果を得ることができます。
今回ケースに入れた中波帯阻止フィルターの特性はこんな感じです。
阻止効果
500kHzで-90dB以上
1MHzで-70dB弱
と強力に中波帯を減衰させています。これなら送信所の近くでも使えるのではないかと思います。
フィルターを設計したLTspiceでのシミュレーション結果と較べて判ったのは、通過損失はシミュレーション通りに得られるけど、減衰カーブと減衰量はグラウンド回りの処理で変わり、ストップ帯域の減衰量はシールド効果次第ということでした。
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