10MHz ローパスフィルターの製作 その3
改良した10MHz LPFは40メガ付近で90dBと素晴らしい減衰です。ですが30メガを過ぎた辺りから、ノッチが入っているような感じで減衰カーブが不自然。APB-3の測定限界を超えた辺りなら理解できますけど減衰量が多すぎます。
LTspiceのシミュレーションでは40メガで73dBの減衰ですが、現物は設計よりも20dB近く減衰していることになります。
やはり、何かが起きてそう。ということは高い周波数でも「何かが起きて」てもおかしくありません。
DDS発振器の110メガの信号でIC-7000のSメーターをS9+60dBまで振らせ、LPFを入れるとS9まで落ちます。60dB程度減衰していますが、それでは35メガより減衰量が少なく何かが起きてるようです。
そこで改良版を作りました。疑いのある部品間の結合を減らすため間隔を空け、部品の下の余分なランドも削りました。
基板はストリップラインで50Ωを意識して、部品を載せない状態(スルー)でケースに入れてSWRを測ると60メガまでSWR1.0でした(10cm程度ですから当然?)。
でも部品を載せて計測するとやはり30メガ以上で減衰しません。
やはり主原因は結合ではなく、グラウンドループのようです。
同軸のシールド側は、ダイキャストケースと基板のグラウンドの両方を通りますから、BNC(右側)~基板のグラウンド~ケース~BNC(右側)と、大きなループができてしまっています。
このループがLPFの高域の特性を悪くしているのは前回の改良で明白ですが、まぁ、やってみないと身に沁みない性分ですからご容赦を。つまり迷結合の影響はループに較べて小さいようです。
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