DXE RTR-1 & RG5000
DX EngineeringのRTR-1を購入しました。ELADのFDM-S2と無線用のアンテナは、TS900のRXアンテナ端子から分岐していましたが、このRX端子はTS990の電源を入れないとアンテナに接続されないのです。
普通に無線をする場合は全然かまわないのですけど、常時RCKskimmerを稼働させようとするとTS990も常時通電することになってしまいます。
それともう一つ問題があって、TS990とELAD FDM-S2で同じアンテナを共有している限りは全く問題がありませんが、TS990でELAD FDM-S2と共用しないアンテナで送信すると、送信していないアンテナに接続されているELAD FDM-S2に強烈な強さで自分の信号が受信できちゃうのです。
別に直結されているわけではありませんが、送信している隣で受信しているのですから、オーバーロードどころではなく、フロントエンドを吹っ飛ばしそうな勢いで受信できます。
FDM-S2にはスタンバイ端子がありますので、本来はTS990で送信すると、スタンバイするように接続すべきなんですが、実はもう一台SDR受信機を注文していて、そのSDR受信機にはスタンバイ端子はありません。
そこでスタンバイ端子を使うのではなく、別の対策が必要になりました。スタンバイ端子が付いているFDM-S2は珍しいSDR受信機だと思います。
受信時のみアンテナからの信号を分岐して、送信時はTS990とアンテナを直結して、受信機とアイソレーションを確保する回路を色々と考えてみました。
やはりTS990とアンテナの間に、受信時はアンテナからの同軸をTS990と他の受信機に分配、送信時はアンテナとTS990を直結しながら他の受信機への入力レベルを制限する切り替え機をアンテナと無線機の間に入れるのが一番のようです。
最初、同軸リレーを使って自作することを考えましたが、DX Engineering RTR-1の価格はしっかりした焼き付け塗装のケース、フルブレークイン対応の高速リレー、工作の手間、そして信頼性(これが一番大切)とQSTのレビュー記事 を考慮すると、案外お買い得であることが判りましたので、購入することにしました。
送料が結構かかるのでRTR-1だけでなく、過大入力から受信機をガードする保護装置Receiver Guard 5000 Electronic RF Limiters DXE-RG-5000も一緒に購入しました。
Receiver Guard 5000はアンテナから入ってくる過大な信号を受信機が耐えられるレベルに下げて、受信機のフロントエンドを保護する装置です。
スペック的には全く問題なさそうですが、受信機を守る機材だけに、念のためにネットで調べてみると、同じような同時受信をしている海外局やSkimmer局でも使われている製品と知り、安心しました。
RTR-1もRG5000も既に手元で使っていますが、大変快適です。
どのアンテナ(といっても2本しかありませんが)でも、どのバンドでも、どこの周波数でもサブ受信機のことを気にせず、フルパワーで送信できます。
つまり精神的な安心感が得られました。じつはELAD FDM-S2で同時受信を初めてから、自分の電波でFDM-S2が壊れる心配で電波を出す機会が減っていたのでした。海外製品ですから故障させるとやっかいですからね。
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コメント
> このRX端子はTS990の電源を入れないとアンテナに接続されないのです。
これは、意外というか残念な仕様ですね。リレーの電圧だけ外部から供給してやるとか・・。
しかし、FDM-S2の導入以来、いつものように急速な展開ですね。なかなか、話題についていけません。
当方は、ようやくwaterfall画面がIC-7410とSoft66LC4の2画面になったのですが、ANT切り替えが同軸スイッチなので、未だ同時受信ができていません。とりあえずは、安直に抵抗スプリッターで-6dBなんでしょうけど、そのうちつい間違えて送信してしまうのが怖い・・。
自分でリレーを組んでとも思うのですが、RTR-1良さそうですね。QRPなので、フルブレークイン対応というのに特に惹かれます。
話し変わって、4月11日付けの「DCモニター受信機のゼネカバ化」ですが、素人のイメージだと、LOがTCXOとDSSでは発振のpurityが段違いかなとも想像するのですが、実際に聴いてみると音質的にはそのあたりどうなんでしょうか?
JH1OOD/Mike
投稿: Mike | 2015年4月18日 (土曜日) 10時51分
MIKEさん
今回の目的には残念な仕様ですが、電源入れていない時に変な電撃ショックをフロントエンドに伝えないための安全仕様なんでしょうね。
モニター受信機ですが、DDSの源発信機も低位相雑音の発信機にしてあるので、DDS発信機としては綺麗な波を出してくれますが、やはり乾電池電源の低位相雑音のオシレータ一発と比較すると、お肌の潤いが違うような印象です。
つまり、段違いには違いませんが、声の生々しさや、ニュアンスではTCXOの勝ちです。
発振器の違いは音の全体の雰囲気と100hz以下の低音に注目すると比べやすいと思います。
もちろん、半分くらいはプラシポ込みですけどね
投稿: JI1ANI/福井 | 2015年4月18日 (土曜日) 11時35分
JI1ANI OM,
いつものBlogにいろいろご参考頂き感謝しています。
今回DXEのRTR-1とRTR-1Aのスペックを調べましたが、内容は見つかりませんでした。
一度1Aの商品をチャレンジしようと思いました。
投稿: BG4DRL | 2015年8月17日 (月曜日) 15時48分
DRL om
こんばんは。
RTR-1Aの方が新しいタイプのようです。記事ではRTR-1としていますが、私のもRTR-1Aです。
とても使いやすいし、信頼感のある造りです。
投稿: JI1ANI/福井 | 2015年8月17日 (月曜日) 19時02分