ELAD FDM-S2の消費電力とMUTE
ELAD FDM-S2でビックリしたのが消費電力です。電力はUSBバスパワーでPCとの接続はUSBケーブル一本なんですが、付属のUSBケーブルは二股になっています。
USB2.0の規格では1ポートあたり最大500mAとなっていますので、わざわざ二股ケーブルが付いていて、2箇所のUSBポートに接続しろ・・・ということは500mA以上の消費電力であることが窺えますが、マニュアルには記載がありません。
そこでUSB電圧・電流チェッカーで確認してみると・・・ナント700mAでした。計測はFDM-S2の負荷が重いと想像される384kHz x 2チャンネル同時受信に設定しました。
計測はPCに直接接続せずにセルフパワーのUSBハブを経由して行いましたが、0.1V電圧降下しています。実はPCから1.5mのUSBケーブルでFDM-S2に接続すると、3.9Vまで電圧が下がっちゃいます。
3.9Vでも動作はしていますが、所定の性能がでているのかは疑問です。FDM-S2の電源周りには一工夫必要で、セルフパワーのUSBハブを使わないかぎり、純正ケーブルでPCの近くに配置した方がよさそうです。
FDM-S2の特徴の一つにMUTE機能があります。FDM-S2には外部コントロール端子(D-sub9Pin)がありますが、そのPin6をグラウンドに落とすと受信中のFDM-S2にMUTEがかかり、受信を停止(音も消える)する機能です。
「グラウンドに落とす」というのは無線機のPTT端子での送信方法としてお馴染みの方法です。
他の機材と同様、単純にPTTラインにパラに接続すればTS990で送信するとFDM-S2はダンマリになり、送信はTS-990、受信はFDM-S2というたすき掛け運用が可能になります。
ということで早速PTTラインとバラに接続してみると・・・一発で動作しました。画面の左上にMUTEと表示されているのがお分かりだと思います。
ウォーターフォールは送信時にも表示するように設定していますので、受信と送信(黄色)で表示されています。送信中の自分のスペクラムも表示できます。MUTEはCATの送信コマンドでも動作します。
これでやっとFDM-S2で受信しながら、TS-990で送信するという最初に考えていたことが実現できました。
ただし問題が一つ。FDM-S2のMUTEはPTTから少し遅延があるようで、送信すると一瞬だけ「グワッ」という音が聴こえます。なんとかしたいところです。
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コメント
良く分かってないので外している可能性が高いのですが、TS-990だと遅延時間って色々変えられるのじゃなかったでしたっけ?
例のTS-990徹底解説集の
Fig. 32. TX Delay Control 未選択時(左)と選択時(右)のタイミングチャート
を見ては、いいなぁ・・と思っていました。
IC-7410の制御プログラムを大整理していて、昨日ようやく、ウォーターフォールをクリックしての選局機能が復活しました。これが無いと、私の場合、VFOダイアルをグルグル回してウォッチするしかなくて、とてもやってられないですね。(右手が専有されてしまうし。)
しかし、昔はPCとかネットワークのアシストなんていっさい無しでやっていたんですよね。
Mike/JH1OOD
投稿: Mike | 2015年7月19日 (日曜日) 09時19分
Mikeさん
そうなのです。気づいてはいるのですが、ディレイは真空管リニア用でしてリレーがガッチャンガッチャンするんです。
できれば無音がいいな・・・と。
実際に運用してみましたが、SSBでは気になりますがデジタルモードだと聴こえませんので、とりあえずはヨシとしました。
SDRのAGCの設定が主原因です。SLOWだとイマイチですねぇ~。
投稿: JI1ANI/福井 | 2015年7月19日 (日曜日) 17時09分
リレーの音問題があるのですね。ファン交換の勢いで、リレーも交換してしまうとか。
AGCの設定は昔からのテーマだと思いますが、今は、ディジタル段であれば、時間を巻き戻して調整できるのですよね。超高速なアタックというか、アタック時間をマイナスにして。TS-990徹底解説集の
Fig. 56. IF AGC 処理のブロックダイヤグラム
Fig. 57. 当社従来機種と TS-990 の CW 受信波形比較
あたりは、その辺のことを書いているのでしょうか。
SDRも自分でソフトがいじれれば、楽しみも倍増なんでしょうけど。ある程度のAPIを公開してくれるとか・・。
Mike/JH1OOD
投稿: Mike | 2015年7月20日 (月曜日) 11時10分
Mikeさん
さすがに990の中をいじる度胸はありませんヨ。今はリニアも無いのでSENDはPTTと全く同じタイミングにしてあります。CWも含めて30ms程度のディレイだったと記憶しています。
時間を巻き戻して調整するのはAGCに限らず、スタジオ用のコンプレッサーやノイズゲート(エキスバンダー)などにも使われていますね。無線機の送信ならVOXでしょうか、音声をディレイさせてPTT動作させてから、遅らせた音声を送出して、頭切れしませんよね。
VOXと言えばFT200でVOXを使って、かきくけこ って言うと、綺麗な あいうえお に聴こえて感動したことを記憶しています。
VOXをonするために、えー とか あー とか言うようになっちゃっので、それ以来VOXは使っていません。
投稿: JI1ANI/福井 | 2015年7月20日 (月曜日) 14時30分