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2016年12月10日 (土曜日)

Kwダミーロードの銅板改造

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以前に製作したKwダミーロードは重宝していましたが、先日IC-7851のIMDを計測していて、SWRが1.5なのに気づきました。

7メガですから、SWRは1.1以下のハズ・・・・どうも終端抵抗の片側が飛んで、片肺運転状態になっているようです。

終端抵抗は800W、しかもパラですから、200Wで飛ぶのは解せませんが、そもそも、この終端抵抗、マーキングが仕様に無いし、市価の半値以下だったし、胡散臭いシロモロなんです。

トランスオイルの中から取り出して調べてみると・・・なんと、僕は終端抵抗のネジをユルユルのまま、締め込まずに運用していたことが判明

片側はしっかりと締めてありますが、もう片方はヒートシンクには密着していませんでした。
ユルユルだった終端抵抗を取り外して抵抗値をみると3kΩ程度。正常値は100Ωですので、やはりヒートシンクから浮いて、チップの温度が上がりすぎて故障につながったようです。

気を取り直して同じEMCの終端抵抗を探してみましたが、安価には入手できそうにありません。そこでDICONEXの同じ仕様の終端抵抗を入手して、修理することにしました。

どうせ修理するなら、αの空冷ダミーロードみたいに、終端抵抗を銅板に載せて、その銅板をアルミ製のヒートシンクで冷やす構造に改造することにしました。

銅板は厚さ10mmのものを指定寸法にカットしてもらいました。銅板とヒートシンクは6本のビスで密着させ、終端抵抗は銅板に載せて固定しました。

いゃぁ10mmの銅板は手ごわかったです。ボール盤欲しいな~~~。電動ドリルでなんとかしましたが、一番基本の「垂直に穴を開ける」ことの難しさを実感。途中から自作の治具(というか、定規みたいなヤツ)を使いました。潤滑油として5-56を使って10mm厚の銅板加工完了

完成後、写真の状態(前回と同じ条件)でテストしてみたら、改造前は150秒でチップ部分の温度が100度になりましたが、改造後は180秒で80度程度、240秒でも85度程度と、明らかに温度上昇カーブが緩くなって、銅板効果が顕著でした。
240秒では7851のファンがブンブン回っているので、それ以上の耐久テストはしませんでした。

また、EMCとDICONEXでは、セラミック部分の温度の上昇率が結構違って、DICONEXの方がEMCより、常に10度低くなりました。
やっぱり激安のEMCの終端抵抗は、なんか胡散臭いなぁ・・・。ニセモノじゃないかな?

改造後は問題なく動作していますが、SWR特性が50メガで1.7、28メガで1.4と悪くなってしまいました。
終端抵抗への接続部分の形状、ロの字の本体構造、終端抵抗の抵抗値のバラつき(EMC 99.8Ω、DICINEX 100.2Ω)、メーカーも型番も異なる2個終端抵抗、がいづれか、もしくは複合的な原因と推測しています。

とりあえずは現状で油漬にして、そのうちまた考えます。

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