7MHz用 同軸トラップ
僕はローバンドはスクリュードライバーか、グラスポールでバーチカルを夜だけ立ててQRVしています。
スクリュードライバーはロスも少なくて、良いアンテナなのですが、少ないとはいえフルサイズと比較してS半分~1程度の差があるように感じています。
グラスポールに沿って、スクリュードライバーのエレメントを延ばして、本体のコイルをバリL代わりにすれば、1.8~10MHzまでQRVできて便利です。
但しバンドチェンジの度にチューニングを取るのが面倒なんです。
先日製作した、デュアルバンドバーチカルはいいのですが、雨による影響が大きくて、短縮したバンドが雨が降ると使えない(SWR3以上)のです。
そこで同軸トラップコイルを使ってマルチバンドバーチカルを計画中です。
天候によりSWRが多少悪化しても、接続したスクリュードライバーアンテナを調整すれば、手間はかかりますが、運用できる状態を維持できると思います。
つまり、根元に短縮コイルの入った、同軸トラップのマルチバンドバーチカル・・・です。
そこで、最初に'3D-2Vで7メガの同軸トラップを作ってみました。作り方は他の方のブログなどが参考になります。
同軸トラップは空芯タイプです。同軸と結束バンドだけで作れて、ボビン分軽量化でき、Qも高くなるようです。
直径と巻き数は計算ソフト Coaxial Trap Design で計算すると便利ですが、3D-2Vで7メガなら、180cmより短くなると思うので試作してみてください。
写真では、同軸の輪(トラップ)から直接単線で引き出していますが、実は同軸を短くカットしてしまった結果です。輪の形が共振周波数に影響するため、輪が変形しないようにアクリルパイプを使って同軸トラップを保持しています。
調整する時は面倒臭がらず(笑)、細かく刻んだ方が良いですが、空芯トラップの場合は、巻数、直径に加えて、束ね具合(同軸の重なり方)と束ねた密度(締め具合)でも共振周波数が変わります。
束ね方で結構面白い挙動をしますので、ここはひとつ、同軸ケーブルと遊ぶつもりでのんびりと構えて調整すると良いと思います。
グラフはアンテナアナライザーAA-600に1ターンコイルを付けて、製作した同軸トラップの共振周波数を計測した結果です。
同軸トラップ(空芯)のコツ
1.束ねた同軸は、結束バンドで固めないと共振周波数がフラフラする
2.多数の結束バンドで締めるほど、共振周波数は下がる(C成分の増加?)
3.同軸の輪を輪ゴムで4カ所留めて計測すると、共振周波数は7.33MHz、多数の結束バンドで締め上げると7.03MHzくらいまで下がる。
4.同軸の輪を歪めて楕円形になると、共振周波数があがる(〇→0で100kHz程度上がる)
5.同じ長さでも、隙間無く巻くと周波数が下がり、ラフに巻くと周波数が上がる
6.接続部をエポキシ接着剤で固めると150kHz程度周波数が下がる
7.同軸トラップ(輪)への入力線と出力線(同軸)を20cm程度と長くして、調節シロとする
※7は重要です。僕は同軸を短くしすぎて、調節シロを含めて同軸を全部輪にして共振点を調節しました。
上記を踏まえた製作手順
1.トラップの形に巻き、テープ等で4カ所程度固定して7.3メガあたりに同軸長を調節
2.共振点を計測しながら結束バンドで本格的に締め上げていく
3.共振点が低くなったら、2に戻るか、楕円にする
4.共振点が高いままなら、調節シロを輪に組み入れて(輪の実質長を長くして)1からやり直し
送信時、共振するトラップのコンデンサに高い電圧がかかるので、放電の話が良く出ます。写真の3D-2Vのトラップに200W1分では何も起きませんでした(CW/RTTY 晴天)。
200Wなら、1.5D-2Vでも大丈夫ではないかと・・・・想像します。同軸の使い方が違うからかなー(放電の話は、同軸を髭状にしたコンデンサーとして使った場合に多い)
あ、もしかして僕の作った同軸トラップって、Qがダメダメだから放電しないとか・・・(笑)
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