ICOMバンドデコーダー
ICOM無線機にはアクセサリ端子にバンド情報が出ている端子があります。この端子にはバンド毎に決まった電圧がでていて、電圧でどのバンドかを判別するようになっています。
バンド毎の電圧は以下のようになっているようです。
1.9MHz…7,0-8.0V
3.5MHz…6.0-6.5V
7MHz…5.0-5.5V
10MHz…0.1-1.2V
14MHz…4.0-4.5V
18/21MHz…3.0-3.5V
24/28MHz…2.0-2.5V
50MHz…1.2-2.0V
ICOMのバンド情報はWARCバンドができる前に決めたらしく、18は21と24は28と同じで、区別はできません。
この全部で8種類の、それそれ1V程度しか離れていない電圧を検出するのは難しそうに感じますが、LEDメーター用のICを使って判別すると良いとのことで、LEDバーグラフで使われるLM3914を使ったバンドデコーダーに挑戦してみました。
回路についてはJH2CLVさんが公開している回路を参考にしました。今回実装したのは回路図うち、ICの左半分だけです。
バンドデコーダーの出力はLEDを点灯させていますが、殆どの処理はLM3914が行うのでブレットボードでも簡単に作れます。
ブレットボードで回路図とおりに配線して、無線機と接続すると、無線機でバンドチェンジすると、LEDが切り替わります。作ってみて、LM3914すげーーと素直に思いました。動作実験としては大成功でした。
今回は回り込み対策として、ムラタのエミフィルを入力に使ってみることにしました。短波帯をしっかり阻止してくれるハズですし、フェライトビーズ入れたりパスコン入れたりするより、部品点数が減ります。
LEDの代わりにフォトカプラーに置換してリレーを駆動すればアンテナ切り換えはもちろん、フィルター切り換え等、用途は色々と考えられます。
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コメント
コン二チワ.
手持ちのIC-2KLやIC-AT500のバンド切換も同様のレベルメーター用ICが使われていますね.
ただ,型番は違いまして,M51901P と回路図には記載されていますが,既に生産中止品.一度バンド切換が調子悪くなり,ICを流通在庫品で購入したのですけど,高価でしたね.
LM3914 を使った切換回路を後で知ったので,回路を少し変えないと対応出来ないけど,後悔したのを覚えてます.多分,回路改造は,M51901Pを一個買うより,安く仕上がったと思いますからね.
ちなみに,50MHzの電圧も後に追加されたと思います.
投稿: jo7mjs/Sam | 2017年6月26日 (月曜日) 12時32分
Samさん
コメントありがとうございます。LM3914だと周辺回路も簡単で、CI-Vコマンド判別よりも格段に作りやすいと思いました。
18/21,24/28が一緒でも問題にならないのなら、このバンドデコーダーはお勧めですね。
投稿: JI1ANI/福井 | 2017年6月28日 (水曜日) 00時31分
LM3914をバンドデコーダーに使うアイディアは、K6XX BobさんもWebに載せてますね。
投稿: JK1HIX/Tom | 2017年6月28日 (水曜日) 22時10分
このバンドデータはローパスフィルターのデータのようですね
CI/VをPICでデコードしたほうが確実みたいに思いますが?どうでしょうか?
投稿: JK1IQK/suzuki | 2017年6月29日 (木曜日) 18時48分
suzukiさん
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。18/21,24/28が判別できる、できないという点ではCI-Vしか選択肢はありません。
その点を除外すると両方の選択肢があるわけですが、用途と目的と好みで選択すれば良いのではないかと思います。
制作者の腕前もありますので、LM3914使ったデコーダーは組めるけど、PICのプログラムはさっぱり・・・という方もいらっしゃると思います。
今回はCI-Vを使わなくても、このくらいのことがこの程度の事でできますよーって感じで取り上げた次第です。
投稿: JI1ANI/福井 | 2017年6月29日 (木曜日) 21時30分