CMFの製作と特性測定
今年最後の製作は160mにチューニングしたコモンモードフィルターです。市販のコモンモードフィルターは160mでは十分に減衰量が取れないものが多いようです。
自作でも同様でFT240 43材コアを2枚重ねにして3.5Dを16回W1JR巻したコモンモードフィルターの特定はこんな感じです。
トランスに使ったTDKのパッチンコア、ZCAT3035-1330をみているうちに、160mで-40dB以上のコモンモードフィルターが作れそう・・・と気付いてムラムラ。
早速製作してみました。同軸は穴が小さいコアに合わせて極細テフロン同軸のRG-316(約3mmΦ)にしました。細いので耐電力が心配ですが、規格によればSWRが低ければ1kWでも問題ありません。また、ロスについてもローバンドでは気にならない程度です。
ZCAT3035-1330を10個、外側のプラケースから取り出し、2個を1セットとしてメガネ型に並べ、それを5段重ねでABS樹脂の熱収縮チューブで固定します。
写真は完成後ですが、見た目は大きな電池パックのような感じになります。
この大きなメガネコアに同軸を通して、巻いては測定、を繰り返していきます。
とはいうものの、半巻単位でしか調整できないので、減衰のピークを希望の周波数にチューニングするのは無理で、下のグラフのような状態になりました。
減衰量は1.9MHzで-48dBと十分な値になっています。減衰カーブをみる限り3.5MHzまで使えそうだけど、7MHzは-30dB以下でちょっと苦しいですね。
同軸はRG-316を同軸側は5回巻、もう一つは4回巻です。
RG-316は細くて取り回しし易いけど、テフロン同軸でしっかりしていて、耐圧も高いので、コモンモード対策にはぴったりです。
RG-316はこちらで入手できます。同軸に付いている不要な部品はカットして同軸だけ使ったとしても、切り売りを買うよりも安価です。
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