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2017年12月31日 (日曜日)

CMFの製作と特性測定

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今年最後の製作は160mにチューニングしたコモンモードフィルターです。市販のコモンモードフィルターは160mでは十分に減衰量が取れないものが多いようです。

自作でも同様でFT240 43材コアを2枚重ねにして3.5Dを16回W1JR巻したコモンモードフィルターの特定はこんな感じです。

トランスに使ったTDKのパッチンコア、ZCAT3035-1330をみているうちに、160mで-40dB以上のコモンモードフィルターが作れそう・・・と気付いてムラムラ。

早速製作してみました。同軸は穴が小さいコアに合わせて極細テフロン同軸のRG-316(約3mmΦ)にしました。細いので耐電力が心配ですが、規格によればSWRが低ければ1kWでも問題ありません。また、ロスについてもローバンドでは気にならない程度です。

ZCAT3035-1330を10個、外側のプラケースから取り出し、2個を1セットとしてメガネ型に並べ、それを5段重ねでABS樹脂の熱収縮チューブで固定します。

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2017年12月29日 (金曜日)

ステップダウントランス

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以前に実験したステップダウントランスを切替式としてケーシングしました。無線機の出力50Ωを短縮アンテナなどの給電点インピーダンス22-28-32Ωに整合できます。

ケースは使い回しのものですが、シャックに置くわけでもないし、常用するわけでもありませんので、質実剛健にしました。

トランスは以前の実験で製作したものをそのまま使っています。
今回、ロータリースイッチと補正用コンデンサを追加して、原典の回路とほぼ同じ構成にしました。

ロータリースイッチはNKKスイッチズ(日本開閉器)のHSシリーズで、接点容量が3A AC250V、耐電圧がAC1.5kV 1分間以上ありますが、安価なんです。

シャントコイルの切替にも使っていますが、今のところトラブルはありませんので、今回も使ってみることにしました。

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2017年12月27日 (水曜日)

バーチカルのグラウンド処理 その2

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バーチカルは垂直エレメントと大地で垂直DPが構成されますよね。

接地が大切ですが、接地が取れない場合、カウンターポイズも使われます。カウンターポイズなら、エレベーテッドが良いと思いますが、見た目は蜘蛛の巣で、住宅街では美観上かなり問題があります。

ビルやマンションでは、エレベーテッドはとても難しいので、床や屋上に這わせる方法になります。でも、電線を建物に這わせる方法は、建物の鉄筋などと静電結合を期待して電線を這わせることにもなります。
僕もそうでしたが、コレ、不味いと思います。建物との静電結合なら面積ですし、ラジアルならば長さと本数でエレベーテッドです。
エレベーテッドが無理なら、鉄筋との静電結合を狙った方が、10本程度のラジアルよりも効率的なようです。

静電結合なら線より面が有利です。1mmΦ程度の電線20mを折り畳んで、コンデンサとしての面積すると、0.001m×20m=0.02㎡で、14cm四方の板と大体同じ。かなり小さいです。

というわけで、バーチカルの接地としてトタン板(0.4mx1.8m)を敷いて、他のグランドとして使っていた方法と比較しました。処理方法は3つあります。

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2017年12月25日 (月曜日)

バーチカルのグラウンド処理

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アパマンではバーチカルを良く使います。バーチカルは理想モデルで0dBですので、短縮コイルとグラウンド処理でいかに損失を少なくするのかが勝負です。以前の記事でグラウンドがどんな感じなのかを書いています。

月に数回程度の利用頻度でもあり「ノイズが多いけど、こんなもん」と思っていました。ところが、3.5メガに良く出るようになってみると、僕の所では常にノイズでS7ですが、他の局はどうも違うみたい。
FT8ではS/Nが表示されるので、他の局の受信状況を注目してみると、どうやら僕より10dB以上良い感じです。
実際に受信してても、他の局に見えてるDXが僕には見えないことが多いんです。幸い、サブアンテナはノイズがメインアンテナよりも少なくて、それなりにDXは聴こえるものの、最近ではメインアンテナは送信専用に近くなっていて、S/N改善が必要です。

アンテナの設置場所を変えるのが一番ですが、それは最後にして、まずはグラウンド処理の見直しから始めました。
アンテナの調整は輻射効率のみに着目していたので、ノイズ増減は気にしていませんでした。

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2017年12月18日 (月曜日)

MA-6B発売 !

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小さくてHFハイバンド5バンドで遊べるビームアンテナ・・・・・性能面も考慮すると、選択肢は多くありません。
小さいけど、飛ばない・聞こえないでは意味がありません。フルサイズ並とは言いませんが、ソコソコ聴こえて飛ばないと面白くありません。

アンテナに制約がある場合こそ、マルチバンドで旬なバンドを楽しむようにしないと、無線したくても相手がいない日が多くなってしまうと思います。

そんなわけで、僕はクッシュクラフトのMA5Bにしました。HF-5Bも良いアンテナですが、細かい部材の強度が今一つで、だんだんとガタがきました。
緩んで落下などはしませんが、薄いアルミで作った部材が多く、固定ビスを締め込むと部材が変形して固く締められないのです。

MA5Bはそんなことはなく、ホースバンドでエレメントを固定するスタイルですが、しっかりと固定できますし、風で揺すられてもガタがきたりしません。また、アンテナとして単純な形ですので、組み立てやメンテナンスがラクです。キャパシティハットは邪魔ですけどね。効率的な短縮のためには仕方ありません。

MA5Bは便利ですが、MA5Bを上げると6mのアンテナに困ります。省スペースだからMA5Bを選ぶわけで、タワーならマストに2枚程度は簡単ですが、MA5Bを選ぶような環境では、更に6mのヤギを載せる余裕はありません。




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2017年12月16日 (土曜日)

コモンモード電流激減

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どうしても下がらなかった3.5メガのコモンモード電流値を1/17程度に激減させることができました(変更3の欄)。

ハイバンドはアンテナの給電点、同軸、無線機回りにコモンモード対策を行えば、コモンモード電流は下がることが多いのですが、周波数が低くなるにつれて、対策が難しくなるようです。

コモンモード電流を下げるのに必要なコアの数や巻数がどんどん増えることも原因ですが、どんなにコアを増やしても解決しないような状態になることも多いと思います。

僕の場合、3.5メガがそうで、何をやっても10mA程度の状態が長く続いていました。コンテストの時以外は出なかったのでそのままにしておきましたが、昨年からコンディションの低下につれ、低いバンドへと主力も変わり、釣り竿とワイヤー式のマルチバンドバーチカルの組み合わせで良く出るようになりました。
最近はFT8でQRVしていますので、3.5メガでのコモンモード電流を減らす必要性もあがっています。

以前の記事で、僕は3軸同軸(シールド層が2層ある特殊な同軸)を愛用していることを何回も記事にしていますが、外側のシールド層はどこにも接続しないで使っていました。
今回、外側のシールド層(同軸をシールドしているだけで、どこにもつないでいない)を鉄筋に接続してみました。

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2017年12月 9日 (土曜日)

コモンモード電流の増減

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最近のコンディションではハイバンドではあまり遊べないので、ローバンドにQRVすることが増えています。
ローバンドのコモンモード対策はやはり難しいですね。

ちょっと同軸の引き回しや電源関係を見直しているんですが、変更1の時は、だいたい順調にコモンモード電流が減りましたが、変更2に進んだら、80mが悪化してしまいました。

ご覧のように、80m以外のバンドでは変更1からほぼ横ばいが減少しています。

ここにはワーストを載せていますが、計測値が安定しないのです。

10~22.9mAの間で動きます。何かのスイッチに連動しているとか、そんな感じなのです。変更2では、アースの接続を強化したのですが、集合住宅の場合、グラウンドもアースも建物の鉄筋以外には取れません。

以前もいろいろとやってみて、結局浮かしたままだったのですが、やはり浮かしておくのが一番なのかなぁ・・・・

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