« CMFの製作と特性測定 | トップページ | FT240 材質の違い検証 »

2018年1月 9日 (火曜日)

FT240-#77

W1jr_x2

CMFと言えば直径が大きくて3Dが無理なく巻けるFT240が人気ですが、コア材質が色々とあります。
HF帯でFT240とだけあれば、基本は#43材だと思います。僕も#43しか使ったことがありません。

#43でW1JR巻で目一杯3Dを巻くと、7メガ付近では十分なインピーダンスが得られるのですが、ハイバンドではちょっともの足らない結果となります。

グラフは#43を2枚重ねて同軸を巻いた場合ですが、160mは-30dB弱ですが、これ以上巻けません。ハイバンドは巻き数減らして改善できるのですが・・・・
巻く手間が増えますが、1枚モノを2個直列にすると多少特性は良くなるものの、大差ありません。
一般的には-30dBが目安のようですが、僕の経験では-40dBは欲しいところです。

ネットで43材よりも77材の方がローバンド、特に160mに効くとの情報がありましたので、FT240-#77を入手してみました。

24077_x2_w1jr8jpg

このグラフは最初のグラフの#43と同じように、#77を2枚重ねで2D-LFBをW1JR巻で14回巻いたものです。
#43では3D-QEV16回巻きですので、同一条件ではありませんが、減衰量は異なるものの、基本的な傾向は参考になると思います。

って、これまたピークの周波数がエラク低いですね。
160mなんか通り越して、中波帯ですよ。

うーん、2枚重ねですると、#77が160mで#43より良いとは・・・・言えないですね。どっちも似たような感じで、痒いところに手が届いていないです。

#77の2枚重ねをやめて#77の1枚で試してみました。巻き数は増やして18回巻きです。

24077x1_w1jr18

今度は低い周波数だけ拡大していますが、やはり中波帯で素晴らしい特性が得られます。
それと巻き数を18回としたためか、1MHZ以上の周波数は、2枚重ねよりも減衰量が大きくなっています。
160mモノバンド#77材で3Dを18回巻きするといい感じです。

それよりも、この特性、中波のBCL向けにはとてもいいのではないでしょうか?
でも160mどまり、3.5メガはギリギリで、7メガは・・・・おまじない程度かな?

そこで、周波数特性をのばすために#43と組み合わせみることにしました。まずは#77と#43を1枚づつ、2枚重ねてW1JR巻きにしてみました。

なお、2枚のコアを重ねる時に、間に養生テープを挟んで、両方のコアは絶縁しています。意味があるとは思えませんけど・・・なんとなく・・(笑)。

#77&#43の2枚重ねはこんな感じの特性でした。

24077_43x2_w1jr14

確かに両方の特徴がでて、広帯域になりました。減衰量は今一つですが、今回は14回巻です。16回巻にすると、もう少し減衰量が増えると思います。
グラフをみる限りでは強烈な#77に#43がひっばられて#43のピーク周波数が下がっているような印象ですが、ローバンド用としてはいい雰囲気だと思います。

コアの2個重ねは、2個のコアを直列した場合よりも、やや減衰量が落ちるようですから、ここは一つ、手間でもW1JR16回巻の#77と#43の2個を直列にしたタイプで160m~30mまで-40dBを目指してみたいところですが、適当な同軸が無いので次の機会とします。目指している160~30mで-40dBのCMF実現に少し近づいた気がします。

なお、今回使った#77材はオークションにて入手したため、模造品の可能性がありますこと、予めお断りしておきます。

|

« CMFの製作と特性測定 | トップページ | FT240 材質の違い検証 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。