OPantennaの測定装置とRFCの測定
改良中のOPantennaの測定は、ブリキ缶の筆立てにBNCコネクタを取り付けたものです。写真のように内側で51Ωで終端して、芯線をブリキ缶に接続しています。終端しなくても大丈夫だとは思いますけど、念のため。
この缶の内側に絶縁材としてプチプチでできた袋を被せて、その中にOPantennaを入れて測定します。
電波暗室なんて使えないし、鉄筋の建物でも窓から強電界の中波放送が入ってきますので、プリキ缶の中が一番綺麗なデータが録れるみたいです。
本当は大きな20リットルくらいのブリキ缶で蓋すれば、簡易電波暗室になるんでしょうけど、大げさだし、場所取りますからね。
というわけで、RFCの件、EPCOSの470uHのRFCと秋月のマイクロインダクタとEMI除去フィルターの組み合わせの2パターン調べてみました。
前の記事では、単純に素子を電波がどの程度通り抜けるのか?を調べましたが、今回は通常無線機側にする同軸に、電波が乗ってしまって、それがOPantennaの電源回路にどんなふうに現れるのかというシミュレーションです。
測定はAPB-3をネットワークアナラザにして、出力をOPantennaの出力に接続(OPantennaの出力BNCコネにAPB-3の出力を入れちゃうのです)、アンテナ基板のインダクタを出たところの波形をプロープで拾ってAPB-3に入力しました。
稼働状態での計測です。RFCには13V15mA程度流れています。
みなさんは真似してはイケマセン。
単体測定と比べて、他の部品の影響を受けて、周波数特性が変わっていますが、やはりEPOCSのRFCは、インダクタではなくてメーカーがRFCとしているのに恥じない特性に見えます。
もう一方はインダクタとEMI除去フィルターの組み合わせ(直列)ですが、RFCに比べて減衰帯域が低くなっています。恐らくインダクタの自己共振周波数が一桁周波数の低い方であることが原因ではないかと推測しています。
僕の場合最大の問題である中波帯の同軸からの回り込みは、マイクロインダクタとEMI除去フィルタでしっかりと除去できることがわかりました。
もちろんEPCOSのRFCは一桁短波帯でとてもいい仕事しているので、大きさに問題なければRFCが良いですね。
テストした2台は利得でみると、以下のように測定誤差ともいえる程度の利得差しかありません。
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コメント
色々実験素晴らしいですねー
同軸ケーブルに混入しないとしたらアンプの前やNFB部分で
低域カット(中波帯カット)フィルタ入れた方がインピーダンス
高いので効きやすいし混変調も起きにくいと思いますが
同軸ケーブルに混入して受信機手前でインダクタで落とすには
例えば50(75)Ωに対して並列では十分に低く無くてはならない
ので難しいので何か直列に入れてフィルタ組むしか無いのかなー?
投稿: アンドロメダ | 2018年5月 5日 (土曜日) 21時18分
アンドロメダさん
アンテナ側への侵入は阻止できることが判ったので、無線機(受信機)側は普通のLCでHPF入れれば中波受信してもSメーターぴくりともしない状態にできますよ。
無線機側のインダクタはマイクロインダクタのみで、そのような状態になっています。
一応、念のために、無線機側のバイアスTのDC側供給側にはムラタのEMIフィルタ入れて、マイクロインダクタを通過しちゃった電波がDCケーブル経由で他の機材に伝わらないにしています。
この辺りのレベルになると、同軸切替器の方が問題で、アイソレーションが40dB程度では+60dBのTBSラジオが、+20dBで聴こえちゃいますからね。お話にならなくなってしまいます。
そんなわけで、手で差し替えてますが、面倒で・・・・
投稿: JI1ANI/福井 | 2018年5月 6日 (日曜日) 10時06分