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2019年2月 3日 (日曜日)

同軸アンテナ?

Opantennacmf

全長が短いアンテナで感度が高いアンテナは、アンテナ自体の性能よりも、先ず同軸アンテナになっていないか?を疑うべき・・・というのが今回の教訓です。

オペアンプを使った全長20cm程度のミニサイズのアンテナをOPantennaは、アンテナの性能はオペアンプの要素が支配的ですが、50%短縮のバーチカル程度に聴こえます。

オペアンプの周波数特性が反映されるため、中波帯での感度を下げて中波のオバケが短波帯で発生するのを防止する必要があります。
OPantennaでは簡単なHPFを入れて、中波帯を減衰させていますが、利得を持たせていくと、簡単なHPFでは減衰量が不足します。
まこ、ノイズ削減のため、OPantennaの根元にCMFを挿入してみると、ノイズも多少は減りましたが、それ以上に中波のお化けが短波帯で減ったように聴こえました。
取り外したりして比較してみると、やはりCMFで中波のお化けが減ります。取り付けたCMFは短波帯用で160mでは-35dB程度、80~6mでは-40dB以上コモンモードを減衰させるものです。
そこで、冒頭のようなコモンモード減衰周波数特性のCMFを製作して、OPantennaの根元に挿入してみました。OPantennaは金属マストから浮かせて、OP`antennaの基板のグラウンドはCMF経由で同軸のシールド側が繋がっている状態です。
受信時のコモンモードノイズを耳で聞いて判別できるほど減衰させるためには、-40dB程度減衰できるCMFが必要というのが僕の体験則。そこで中波帯~ローバンドの受信用CMFを自作しました。

このCMFはFT-240 #77材にW1JR巻で15回とZCAT3035-1330に6回巻x2個、合計3個のコアに1.5D2Vを巻いて作りました。720kHzで-54dB、500kHz~1MHzでは-40dB以上です。
CMFをプラケースに入れて、プラケースに取り付けたMコネにOPamtennaを直接取り付け、OPantennaのグラウンドをCMF経由として大地(鉄筋)から切り離しました。

その結果、ノイズでS9位まで振っていたのが、S4-5程度まで落ちることが多くなりました。また、受信している時のもやもやした感じが無くなって、真冬の晴天のようにスッキリと聴こえるようになりました。
僕の表現がアレですが、この感じは混変調が解消した時、もしくは、歪みが消えた時の聴こえ方です。
中波帯も含めた減衰特性を持つCMFで、これほど短波帯に影響があるのは、やはりオペアンプは、強力な中波放送でかなり苦しい状態だったと推測されます。

CMF挿入の結果、954kHzのTBSはS9+80dB程度からS9+70dB程度と、10dB前後弱くなりました。つまり差分の10dB程度はOPantennaが同軸アンテナとして受信していた・・・と思われます。
OPantennaは利得を上げて高感度にしていくと、中波帯の影響が大きくなる・・というイタチゴッコになっていましたが、これで更なる高性能化を行うことができます。
細かい経緯がわからない方々には???かもだけど、僕的にはかなり大きいブレークスルーだと思っています

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