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2021年2月 7日 (日曜日)

マイク分配アダプターの試作

仕様に沿って回路を考えると、ミキサーの逆の回路であることに気がつきました。それなら手持ちのヘッドホンアンプの出力部分にトランスを挿入すれば簡単に出来上がりそうです。
手持ちのヘッドホンアンプはMACKIE マッキー4WAYヘッドホンアンプ HM-4です。

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小さくて安価なわりには、音質的にも類似製品よりも優れていると思います。
1入力4出力で出力レベルは各チャネル毎に調節できます。ステレオアンプですが、L側のみ使って、R側は入出力をグラウンドに落として変な信号を拾わないようにして、出力にライントランスを挿入して、マイクアンプと無線機のマイク端子に接続して送信しました。
「はろーてすと、わん、つー、すりー」
むふ♪ いい感じの音が受信している無線機から聴こえてきます。
マイク端子に入力するのはレベル調節が難しいのですが、いい感じでレベル調節できます。また,アクセサリ端子のライン入力に接続してもスムーズにレベル調整ができました。音質的にも不満はありません。
早速アダプターとして仕上げてみました。
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アダプタの中身はトランスだけなので、こんな感じになりました。

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2021年2月 5日 (金曜日)

一本のマイクを複数の無線機に接続する

お気に入りのマイクがあると、色々なバンドで使いたくなるものです。色々なバンドで運用するには、無線機も増えていきます。その都度マイクをつなぎ変えて、レベルを調節して・・・と、結構面倒な作業が発生します。

特にHF大型機で背面のアクセサリ端子からラインレベルで入力するのと、V/UHF帯のモービル機など、マイク端子のみの無線機のマイク端子にマイク信号レベルで入力するのとでは、信号レベルが全く異なります。毎回調節すれば良いのですが、できれば、無線機毎に利得調節ができて、一度レベルを設定したら、そのままの状態で使えるとありがたい。

そんなわけで、マイク切替器を思いつきで試作してみましたが、音声信号に雑音が乗ったり、回り込みが止まらなかったりと、実用的なものにはなりませんでした。原因はグラウンドループのようです。

また、マイク切替器は最低でもマイク信号とPTT信号を切り換える必要があるので、マイク信号2本とPTT1本(アースは共通)の3回路を切り換える必要があります。無線機3台なら3回路3接点のロータリースイッチか、電子スイッチを使うことになります。ポイントはマイク信号のグラウンドは無線機毎に独立していることです。(グラウンドループが出来ない状態を保つ)

色々と考えましたが、グラウンドループはトランスを使ってマイクと無線機を直流的に絶縁することにしました。また、マイク切替器の発想を変えて、マイク分配器にすることにしました。つまり、どの無線機へもマイク出力信号を常時接続してしまい、PTTをのみを切り替えることで、どの無線機でもお気に入りマイクが使えるようになります。PTTは基本的に無線機共通でPTTをアースに落とすと送信ですから、切り替えスイッチも簡単なもので実現できそうです。

ふむふむ・・・要求仕様はこんな感じかな?

・1入力(ラインレベル)3~4出力(モノラルで可)

・入力バッファ

・各チャネルに出力レベル可変アンプ(ラインレベルからダイナミックマイクレベル)

・各チャネルは1:1(600Ω:600Ω)トランス経由で出力

・PTT(無線機)切り替え用スイッチ

こんな分配器があれば、マイクアンプと接続して、出力を色々な無線機のマイク端子でもアクセサリ端子でも入力して運用できますね。

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