カテゴリー「IC-7851&IC-7000&IC-705」の91件の記事

2021年10月 1日 (金曜日)

IC-705のGPS出力をFT8で使う

人気のデジタルモードFT8は送信と受信を時間で制御しているため、WSJT-XやJTDXを動作させるPCの時計がズレていると、上手く受信できないどころか、フォーターフォールには多数の信号が見えているのに全くデコードできないことがある。これは、結構焦る。JTDXの開発チームによると「0.18秒を超える誤差は6dBのデコード力低下を招く」とのことです。6dBの差はダイボールと3エレ程度の差でしょうか、6dBの差はローバンドでは致命的です。PCの時計が結構ズレるので、FT8を運用する時には、時計合わせをする必要がありますが、結構面倒です。

そこで自動でPCの時計合わせをしてくれるソフトを使っているのですが、PCの時計合わせには、基準となる正しい時計が必要です。ネット上に公開されているNTPサーバーを利用するか、GPS信号を受信するのかのどちらかになります。

僕はPCの時計合わせにはBkt Time Syncを使っていますが、このソフトはネット上のNTPサーバーとGPSの両方に対応しています。いままではNTPサーバーで使っていましたが、IC-705のGPS受信データをBkt Time SyncのGPS受信データとして使えないか入力してみました。IC-705のGPS衛星情報出力は GPS/QZSS/GLONASS に設定してあります。
Bkt Time Syncにイキナリ入力しても無反応だったら何が悪いのか、良く分かりません。そこでGPS情報表示ソフトのGPS u-centerに入力してみると・・・・
Gps-ucenter
バッチリです。IC-705のGPS受信データは一般的なGPS受信機と同じフォーマットです(そうだと思ったけど、ICOMなだけに、ちょっと心配だった笑)。

 

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2021年9月15日 (水曜日)

IC-705にリモートジャック [REMOTE] (CI-V)機能を追加する

IC-705はHF~430までカバーして、DVモード(D-STAR対応)を含むオールモード、最大出力は10Wだけども電池内蔵のポータブル機で、GPS付きという、全部入りの無線機です。FT817/818と比較されることが多いようですがD-STAR対応GPS搭載、タッチパネルの操作性という点で、異なるジャンルではないかと思いますし、設計年度の違いから、比較するのには無理がありそうに思います。
でも、FT818にモデルチェンジする時点で、せめてC4FMには対応して欲しかったです。

IC-705は従来の無線機とは違った所がいくつかあります。IC-705はポータプルであること・・・だからか、マイクやイヤホン周りはハンディ機仕様となっていて、従来の固定機やモービル機の8pinマイクコネクタやモジュラージャックではなく、3.5mmΦと2.5mmΦの4極プラグで、固定機やモービル機のマイクは接続できません。
また、PCコントロールはUSB端子経由のCI-Vで可能ではありますが、他の機器と連動させるリモートジャック [REMOTE] がありません。
特にHF帯でICOM固定機の代わりに使う場合を考えると、リモートジャックによる無線機連動でのアンテナ切り替えや、外付け機器の周波数による制御などができず、QSYするたびに手動操作することになります。
CI-Vによる機器連動になれた自分には、これはとても面倒なのです。HFオールバンド・オールモード対応IC-705がリモートジャック無しとは・・・・。

なんとか抜け道は無いかと考えること数日。閃きましたよ。単純にIC-705からPCに入出力してるCI-V信号を、PCの別のシリアルポートから3.5mmΦモノラルプラグに変換して入出力してしまえばいいじゃん♪
シリアルポートのリダイレクト、いわゆるヌルモデムとUSB CI-V変換ケーブルの合わせ技です。片方からのCI-V信号入力をもう片方から出力、逆方向も同じ、つまり相互通信できるはず。

シリアルポートのリダイレクトにはVSPE(Virtual Serial Ports emulator)を使いました。USB-CI-V変換ケーブルは数年前に購入したノーブランドのもの。IC-7000やIC-7851で使えたもので、ICOMのHF固定機に対応していればどれでも使えるはずですが、できればドライバーがCD等のメディアで付属しているものが良いでしょう。

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2019年10月19日 (土曜日)

IC7851の光デジタル入力と8pinマイク端子入力

7851f 7851にしてから、ずっと光デジタル入力しか使っていませんでしたが、今更ながら光デジタル入力と8pinマイク端子入力の差異を調べてみました。といっても今回は周波数特性だけです。
7851の回路図で8pinマイク端子の入力を追いかけるとマイクアンプとしてNJM2172がありました。EVR付きのイマドキのOPampです。つまり7851のマイクゲインは音質劣化の少ない電子ボリュームになっています。これは素直に周波数特性のマイクアンプに見えます。
マイクアンプの出力はAD変換されてDSPに入ります。

比較する光デジタル入力は、デジタル信号のままDSPに入ります。マイク入力と差異があるとすれば、マイクアンプとADコンバータ辺りの違いということになります。

7851をバラしてマイクアンプの出力信号を取り出すのは大変なので、テスト信号をマイク端子から入力してダミーロード送信、サンプラー経由で周波数特性の優れたモニター受信機で受信して周波数特性を計測しました。
光デジタルの場合は、テスト信号を外付けのADコンバータで光デジタルに変換して7851の光デジタルに入力しました。

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2019年1月26日 (土曜日)

FT8での無線機のAGC その2

7851_80m_agc_on

前の記事では単純にAGCのon/offという分かりやすい方法で比較してみたが、ちょっと詳しい方であれば「AGC offの場合の入力レベルは?」と疑問をお持ちだったと思います 。

写真はAGConの7851を帯域幅2.4kHzに設定して受信音をPCでスペクトラムで表示したものです。
DSPのフィルタで帯域外の信号が切り捨てられているのが判ります。

今日はAGC offの場合に起きることを大まかに検証してみます。AGCをoffにするとちょっと強い信号や雑音で受信音が歪みます。
受信音が歪むということは、上限を超えた入力があったと考えて良いでしょう。
耳で聴こえるのと同じように、サウンドカードにも次の写真のような歪んだ信号が入力されます。

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2019年1月20日 (日曜日)

FT8での無線機のAGC

Agc

僕は最近FT8ばかり運用していますが、FT8を運用しているとき、無線機のAGCの設定はどうしていますか?
ICOMの場合AGC設定は基本的にはF/M/Sの三種類。Fが一番早いのでFにしています。Fはデフォルトで0.3ですが、僕は0.1(最小)にしています。
FT8では無線機のAGCはoffが良いという声を見かけますが、僕は今までAGC onで運用していましたが不都合感じたことがありません。
IC-7851は、メインとサブに全く同一の受信機が入っていますので、同じアンテナで設定を代えた場合など、比較が容易にできます。
ということで、AGCの有無でのFT8のデコード率を比較してみました。
 
比較前提条件
・サウンドカードはS/Nが100dB以上のそれなりのものを使う
  入力した信号がサウンドカード内部で歪んでしまっては比較の意味がない。特にAGC offの場合はサウンドカードの性能がデコード率にシビアに反映されそう。
・JTDXへの入力レベルは30~40
前項に関連するが、サウンドカードへの入力レベルが高いと、高いレベルの信号は容易に歪んでしまうことが想像される。殆どの場合0dBを超える信号で破綻する。
 
・朝の7メガ、国内とDXが混在してる状況
  強い信号の影に弱いDXが見える朝の7メガがAGCの影響が大きいと考えて2019年1月20日
23時ごろにテストしました。
・設備
  IC7851 main sub RX AGC以外は全く同一の設定
  アンテナは地上高 17mのOPantenna(全長30cm弱)
結果は冒頭のようになりました。AGC offはどっちかな?

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2017年11月 3日 (金曜日)

IC-785xのUSBシリアルポート

Usb_wjst

IC-785xには従来のCI-V端子でのCATコントロールに加え、USBでのCATを含めた各種コントロール機能が搭載されています。

CI-V端子は専用のケーブルを自作するか、CT-17を購入してPCに接続する必要がありますから、新しいUSB端子をPCに接続してCATしたいところですが、連携するソフトによっては上手く動作しないことがあります。最近利用者が増えているWSJT-Xもその一つ。

CI-V端子経由では問題無く動作しますが、USB経由では初期設定値では動作しません。MMTTYやMMVARIは問題なく動作するのですが、WSJT-Xが動作しない(連携しない)のは、WSJT-Xに用意されている初期設定ファイルに問題があるか、もしくはソフト側で通常は使わないような細かいコマンドを使っているように感じています。

WSJT-XはUSB経由ではなく、CI-V経由で動かせばいいのですが、僕の場合、そちらはロギングソフトLogger32やLogger32と連動したMMTTY等が動作しているため、USB経由で連携させたいため、IC-7851とWSJT-xの設定をいじってみましたが、写真の設定で、WSJT-Xの基本的な動作ができるようになりました。

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2016年6月26日 (日曜日)

IC-7851は飛ばない無線機?

Ic7851

TS-990が悪いとかではありませんが、どうも私はICOMの無線機が合っているようで、違和感が消えませんでした。

開局した時はFT200でしたし、その後TS670も使いました。FT920も使ったし・・・むしろ開局してから暫くはICOMの無線機とはご縁がありませんでした。

ICOMとは2000年にPSK31を初めてからのおつきあいで、IC-756Proからになります。ICOM無線機が気に入っているところをあげると、メインVFOダイヤルが右側にオフセットされいて、キーボードを置いた時に右手でのVFO操作が楽にできるのが一つ目。
オーディオ出力信号に色付けが少なくて、受信音が素に近いのが二つ目かなぁ・・・。

皆さん、感度とか混信除去のフィルターとか気にするけど、僕のポイントは大分ズレていると自分でも思っています。

でも、TS-990は良い無線機だし、不満と言えるような部分はVFOの位置以外にはありませんでした。
ノイジーな環境でも聞きやすいし、フィルターも良く聴くし、音だって好みに調整すればKENWOODトーンとは違うけど、満足できていました。

でも、なんとな~く満たされない思いがあって、IC-7851にすることにしました。ツマミの配置とかIC-7800と殆ど同じですから、使い勝手はすぐらくらく・・・とか思っていましたが、TS-990に慣れてしまって、すっかり忘れている自分に気付いたり、なかなか新鮮な気分です。
購入後数カ月たって、細かい設定とかマダマダ煮詰まっていませんが、まずは普通に使えるレベルには慣れてきたと思います。

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2015年6月14日 (日曜日)

TS-990 ファームウェアVer. 1.10

ちょっと前ですが、新しいファームが公開されていました。

1.メインバンドで、NB2(IF段のデジタル処理によるノイズブランカー)に新しい方式を追加しました。

2.送信中でも [HI/SHIFT]/[LO/WIDTH]つまみによる受信DSPフィルタの変更ができるように仕様を変更しました。

3.CWメッセージを文字入力により登録した場合、入力したスペースの文字数だけ送出間隔を空けるように仕様を修正しました。

とのことです。
僕には1が一番興味があります。7メガのノイズが消えれば、いや、弱くなるだけでも嬉しいのですけど・・・

ファームをアップしてブランキング幅と深さを調節してみましたが・・・・残念ながら7メガのノイズは消えませんでした。
ただ、ハイバンドでは確かに回りの環境雑音が減るようになりましたので、効果はあるようですが、残念ながら僕の近所で発生している7メガのノイズには効かないようです。

詳細はKENWOODのページからどうぞ。

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2015年2月 1日 (日曜日)

TS-990 ファームウェアVer. 1.09

1.09が公開されました。主な変更点は以下の通りで、久々の大きなバージョアップですね。

1. バンドスコープのFIXモードでの動作を一部変更しました。
2. 「Dimmer 4」の「Main Display」と「Sub Display」のみ「0」(オフ)に設定できるように仕様を変更しました。
3. AC電源をオンした時の動作を変更しました。
4. 背面のDRV(ドライブ出力)端子から、135kHz帯と同様に475kHz帯(472~479kHz)の出力(約0dBm:1mW)が可能になりました。
5. 背面のDRV(ドライブ出力)端子からの出力レベルが、アドバンストメニューNo.08 「TX Power Down with Transverter Enabled」(トランスバーター運用時のパワー制限)や「Max.Power Limit」の設定で低減されないように仕様を変更しました。
6. 周波数トラッキングがオンの時、メイン側でバンド切換をおこなった場合は、周波数トラッキングをオフしないように仕様を変更しました。
7. CW/ボイスメッセージ画面を表示した状態でも、バンド、メモリーチャンネルの切換や、スプリット運用の設定ができるように仕様を変更しました。
8. 電源をオフすると、内藏アンテナチューナーの状態が正しくバックアップされない場合がある不具合を修正しました。
9. メニューNo.0-10「Meter Display Pattern」を"Type1" (Digital)に設定したとき、送信中にSメーターが表示される場合がある不具合を修正しました。
10. CWフルブレークイン運用で自局の送信した符号が、常時録音で正しく記録されない場合がある不具合を修正しました。

詳細はKENWOODのページからどうぞ。

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2015年1月12日 (月曜日)

IC7851はIF出力(12k)対応?

Ic7851_acc_sig_ass 昨夏のハムフェアでのICOMの50周年記念モデルIC7850に続いて、量産モデルIC7851が年末に発表されました。
発表のタイミングが年末だったためか、まだ、あまり話題になっていないように思います。

先週末にIC7851のマニュアルを見てみましたが、気になる点を見つけたので調べていました。
デジタルモードやリモート操作を想定した場合にポイントとなる7851の外部接続コネクタには従来のマイク・光・ACC・LANに加えてUSBが増えました。

USBについてはICOMの他のHF機では既に追加されているので、新モデルの7851でもサポートするのは当然の進化ですね。
他にも外部AF出力でスケルチが有効にできるようになりました。これは結構要望が多かったようですね。また、光は従来の48kHz16bitから24bitへと進化しています。実際はTS990みたいに96kでロックしちゃうかも知れませんね。

気になったのはそんなマイナーなポイントではなく、ICOM無線機では初(?)となる受信信号のIF出力機能が追加されていることです。特に専用のIF出力コネクタはありませんが、外部接続コネクタの受信出力をAF/IFで切り換えてIF出力ができるようになっています。

ICOMのIC7851のページでも紹介されていないのですけど、リモート用のCI-Vコマンド一覧を見ていて、今までみたことの無い「IF出力レベル調整」の項目があるので気づきました。
う~ん。紹介する価値もないショボイ機能なのかなぁ・・・。

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